谷亮子氏に「引退勧告」 強化委員長「けじめを」 特別扱いにもくすぶる不満
2010.7.13 産経
「議員でも金」はやはり無理?
今回の選挙でめでたく参議院議員となった女子柔道金メダリストの谷亮子氏(34)。午後8時の投票締め切り直後に「当確」が打たれる“秒殺一本勝ち”は谷氏の全盛期を思わせたが、国会議員と柔道家の両立は天才・YAWARAといえども至難の業。加えて、2児の母とプロ野球選手の妻という「4足のわらじ」がいつまで通じるのか。国民の誰もが疑問を感じるなか、全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長(59)がついに「(議員と)両立できないなら身を引いたほうがいい」と引退勧告を突きつけた。(夕刊フジ)
吉村氏は12日、谷氏について「当選したことで、現役続行は非常に厳しい。けじめをつけてほしい。政治(の世界)で頑張ってほしい」と語り、「議員でも金」という谷氏の姿勢を痛烈に批判した。
もともと柔道関係者の間では、今回の立候補以前から谷氏に対する“特別扱い”への不満が公然とささやかれていた。2007年4月の全日本選抜体重別選手権に出産を経て2年ぶりに出場した谷氏は、現世界ランク1位の福見友子に敗戦。だが、同年9月の世界柔道48キロ級代表に選ばれたのは谷氏だった。 翌年の北京五輪代表選考を兼ねた全日本選抜体重別選手権でも、山岸絵美に敗れたが、代表に選出。北京では銅メダルを獲得し、なんとか面目を保ったが、そもそも五輪の柔道は世界ランクによって出場が決まるため、直前2年間の国際大会でポイントを獲得し続ける必要がある。
だが谷氏は出産や育児、選挙活動などで休養続きのため、ロンドン五輪に向けた獲得ポイントはゼロ。本来なら、国際大会出場に必要な強化指定すら得られない状況だ。
「北京五輪の当時は『代表は金メダルを取れる選手を選ぶ』という方針で、谷の代表選出は既定路線でした。谷以外の選手では世間の注目やスポンサーの獲得数が段違いなので、(特別扱いも)やむを得なかった部分がありますが、今は違います。後進の飛躍に比べて、谷の技術的な衰えは明らか。これまでのような特別待遇は一切認められないはずです」(女子実業団チームコーチ)
こうした立場を敏感に察知したのか、谷氏は当選直後のインタビューで「(柔道は)できる限り続けたい」と一気にトーンダウンした。
「実際、現役続行はかなり難しい。ロンドン五輪出場のためには、今年11月開催の講道館杯出場が最低条件ですが、秋には臨時国会が召集されます。公務優先を宣言した谷は、この秋に早くも正念場を迎えることになります。どこまで“公約”を守れるか、お手並み拝見ですよ」(柔道関係者)。吉村強化委員長も「(講道館杯不出場なら)五輪はゼロに等しくなる」と語っている。
どうやら谷氏に残された道は政治家しかなさそうだ。JOC名誉委員で日本体育協会競技団体連合会会長の浅見栄一氏も「もはや柔道では期待していないが、スポーツ界を代表する政治家としては大いに期待している。彼女のこれまでの努力やアマチュアスポーツに対する情熱は、他のタレント候補とはレベルが違う。われわれも民主党に予算を大きく削られており、スポーツ界のためにも政治一本でしっかり意見を通してほしい」と、金メダルではなく金バッジ姿に大きな期待を寄せている。
柔道界から谷へ引退勧告!吉村強化委員長「両立できないなら身を引け」北京五輪で活躍した谷亮子。柔道家としては厳しい道のりが待っている
参院選で初当選した柔道五輪金メダリスト・谷亮子氏(34)=民主・比例=に12日、柔道界から“最後通告”が突きつけられた。全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長(59)が、「当選したことで、現役続行は非常に厳しくなる。両立できないなら(一線から)身を引いた方がいい」と言明した。政務と2年後の2012年ロンドン五輪挑戦という「二足のワラジ宣言」をした谷氏は、不出場なら五輪挑戦が厳しくなる11月の講道館杯(20、21日・千葉)で試合復帰を目指すが、柔(やわら)の道はイバラの道と言えそうだ。
選挙では開票後に約3分で初当選を決めた谷氏だが、五輪の方は“楽勝”とはいかないようだ。この日、夕方のテレビ番組に生出演した際、初当選の感想を柔道に例えて「一本勝ちだと思う」と答えた谷氏。だが、出馬表明時に「ロンドンで金メダルを目指す」とした二足のワラジ宣言は、トーンダウン。当選後と同じく「柔道の方も続けていけるように努力はします。だけども公務はしっかりしたい」と冷静な口調だった。
主婦、政治家、柔道家の三役をこなす決意に変わりはない。だが、全柔連の強化トップで、五輪選考の最高責任者である吉村委員長には、首を横に振られた。この日、スペインでの代表合宿の視察のため成田空港から離日する際、「当選したことで現役続行は非常に厳しくなる。ケジメをつけてほしい。両立できないなら身を引いた方がいい」などと決断を迫った。
五輪5大会連続でメダルを獲得した女子48キロ級は“最激戦区”。1人しか五輪代表になれない狭き門に、9月の世界選手権(東京)で2連覇を目指す世界ランク1位・福見ら強烈ライバルがひしめく。吉村強化委員長は「若手も伸びている。今まで通りにはいかない」と改めて指摘した。
全柔連の吉村和郎強化委員長は、谷に最後通告した
全柔連では強化指定選手である谷氏に代表合宿参加を促すが、8月中旬に北海道・釧路で、12月には都内で合宿が予定されている。谷氏も多忙な公務の合間を縫って日程調整し、対応する考えを示している。これまで出産・育児、けがで合宿不参加したことはあったが、吉村委員長は「政治は自分個人の仕事。理由にはならない。合宿に来ないで試合だけするようなら、身を引いた方がいい。アスリート代表として政治で頑張ってほしい」と突き放した。
男子60キロ級五輪3連覇ながら、その後結果を出せず強化指定から外れた野村忠宏(35)=ミキハウス=は、今月24日のW杯モンゴル大会に自費で出場する。吉村委員長は「野村がプライドを捨ててまでやっている。それぐらいの気持ちが亮子にはほしい」。今後、谷氏が下部の国際大会に出場する気があるなら、全柔連は推薦する考えを示した。
11月の講道館杯不出場なら「五輪はゼロに等しくなる」との見解も示した吉村委員長。柔道家・谷亮子のターニングポイントは秋になりそうだ。報知
両立できないから身を引けーー!!!
