参院選(7月11日投開票)は中盤戦に突入。菅直人首相(63)の消費税発言が情勢に大きな影響を与えているが、こうした中、各党が浮動票目当てに擁立したタレント候補が、逆風にさらされている。専門家の分析では、民主党では大阪のタレント・岡部まり氏(50)や山口の俳優・原田大二郎氏(66)、自民党では秋田の元プロ野球選手・石井浩郎氏(46)が苦戦を強いられ、ほとんどの比例候補も伸び悩んでいるという。一芸に秀でた人々の巻き返しはあるのか。
民主党は、小沢一郎前幹事長(68)の主導でタレント候補らを次々に擁立。比例では女子柔道五輪金メダリストの谷亮子氏(34)を筆頭に、五輪メダリストだけでも3人いるほか、女優、落語家、歌手など「小沢芸能事務所」(永田町関係者)と呼ばれるほど多彩だ。一方の自民党もプロ野球巨人前監督、堀内恒夫氏(62)や女優の三原じゅん子氏(45)らを比例代表で擁立した。
しかし、主なタレント候補の当落を政治評論家の有馬晴海氏と政治ジャーナリストの角谷浩一氏に分析してもらったところ、現状では見事なまでに「やや劣勢」が並び、特に“小沢芸能事務所”は壊滅に近い情勢だ。
角谷氏は「タレント候補の役割は終わった。今回のタレント候補大量投入の理由は、政治とカネを争点から消すことだったが、争点はすでに消費税や議員定数削減に移っている。定数削減でまず淘汰されるのがタレント議員だ」と指摘する。
選挙区別にみると、民主では有馬、角谷両氏ともに茨城(改選2)で現職に続く2人目として立候補したアテネ五輪自転車競技銀メダリストの民主・長塚智広氏(31)や大阪(同3)の2人目候補となった岡部氏、山口(同1)の原田氏を「やや劣勢」と分析。自民では有馬氏が秋田(同1)の石井氏、角谷氏は東京(同5)の元キャスター、自民の東海由紀子氏(42)を「やや劣勢」とした。
有馬氏は「自民王国の秋田も今は昔。菅首相になって流れが変わった。茨城は自民の地盤が強いが、民主の現職が日本医師会などの自民支持団体を一部切り崩しており長塚氏をリード。一方で、山口は衆院で有力議員が地盤を固め、自民が強い」と分析している。
意外なのは、関西圏で人気のTV番組「探偵!ナイトスクープ」に21年間出演、抜群の知名度を誇る岡部氏か。のどを痛めて街頭演説をキャンセルするなど、誤算が続いている。有馬氏は「自民現職は個人的な人気がバツグンで、民主現職は事業仕分けの仕分け人としての効果が絶大。公明党候補も当選圏だ。岡部氏は思うように票が伸びず、陣営は困惑気味」と話し、角谷氏も「ここへきて評価急落。本人にしゃべらせない戦略が失敗なのでは」と言う。
実際、小沢氏直系の候補のためか、第一声に駆けつけた菅首相とほとんど目を合わせない姿が印象的だったほか、「自民党の調査」と称して永田町に出回っているA4判のペーパーには「オバちゃんウケが悪い」と書かれている。
従来はタレント候補が多く当選した“ホーム”の比例でも、苦戦者が続出している。比例は簡単にいえば、(1)政党名か候補者名での投票の合計によって各党に議席数が割り当てられる(2)党のなかで候補者名での投票が多かった順に当選-という仕組みだ。
民主は2004年は19議席、07年は20議席を獲得しており、今回も同数程度とみられている。当落のボーダーラインは04年11万票、07年7万票だった。一方、自民は1998年と07年の14議席を下回る見通しになっており、「20万票でも厳しい」(自民党筋)と言われる。
この数字をもとに分析すると、民主では体操の五輪銅メダリスト池谷幸雄氏(39)、「おくさまは18歳」で知られる女優の岡崎友紀氏(56)、落語家の桂きん枝氏(59)、街頭演説で「飛んでイスタンブール」を熱唱する歌手、庄野真代氏(55)らがそろって「やや劣勢」。
角谷氏は「演説で倒立やバク宙をする体操のお兄さんに有権者は『?』だ。庄野氏には『遊説はミニコンサートではない』という批判が広まっている」と話し、有馬氏も「組合や各種団体の候補が上位にきて、タレントが入る余地はない」としている。
一方、現役続行表明で、「議員は片手間か」といった批判を集めている谷氏は、「子育てネタもウケて人を集められている。金メダリストの底力を発揮する」(角谷氏)と「優勢」。応援演説の要請がひきもきらないといい、全国行脚を続ける予定だ。
また、自民党では堀内氏の評価が割れた一方で、三原氏が高評価だった。国民新党やたちあがれ日本、幸福実現党は議席を獲得できるかが微妙。みんなの党の元キャスター、真山勇一氏(66)は、当選圏内か。
そもそも、タレント候補に対する有権者の視線は、選挙ごとに厳しくなっている。
産経新聞とFNNの世論調査では、「タレント・著名人候補の活躍」に期待するかを聞いたところ、「期待する」と回答したのはわずか10・5%。逆に「期待しない」は85・77%と圧倒的な数字だ。
民主党中堅議員はこうつぶやいた。
「W杯で有権者の注目がタレント議員に集まらない。目くらまし批判も強い。選挙での使い捨てになってしまうかもしれない」
ザクザク
調布市議選に立候補した真山氏、Sさんとの、
スリーショット。なつかしい・
調布市議選で歴代最多得票となる9346票を集めてトップ当選でした。
がんばって、ほしいです。

みんなの党比例代表候補・真山勇一氏…NHKを変える
東京・巣鴨の地蔵通商店街で「まちかど世論調査」を行った真山氏
日本テレビ「ニュースプラス1」などの報道キャスターとして知られる真山勇一さん(66)は、人気急上昇中の「みんなの党」公認で比例代表候補として出馬する。2007年から東京・調布市の市議会議員を務めた経験を武器に国政進出を狙う真山氏は、元キャスターらしく「テレビ改革」を公約に掲げた。
◆お笑いよりも考える番組作って
―市議から国政です。
「テレビで例えるなら、ローカル局の実情を学んだ経験をキー局で生かしたい思いです。新しい番組を作れる気がします。人生でいうと、テレビ界がホップ、地方政治がステップ。国政でジャンプしたい」
―66歳の挑戦。家族は反対しませんでした?
「3年前に『市議になる』と言ったときは家庭崩壊寸前になって、家内から『本当にやるなら別れましょう』と言われましたけど、今回は免疫があったみたいです。『あ~あ、また?』と。さっきもビラ折り作業を手伝ってくれました。300枚」
―なぜ国政?
「市民から相談を受けても、結局は国が決めた基準とか法律で実現してあげられないことが多くて、一地方自治体の壁にぶち当たったんです。地方を変えるには国を変えないといけない、と思ったんですね。今までの政治なら変わらなかったけど、今はダイナミックな激変期。変えるチャンスはあると思いました」
―自民党会派だったのに、なぜ「みんなの党」から?
「しがらみがなく改革できる党で、と思いました。渡辺喜美代表と初めて会った時に『参院選が終わった後にみんなの党がなくなっても構わない。新しい政治を作る捨て石になってもいい』とおっしゃって…。この人たちなら一緒にやりたいと」
―「みんなの党」は人気ですけど「公務員制度改革だけじゃん」という声もあります。
「私も『脱・官僚』だけではどうかと。だから、江田憲司幹事長にも『地方行政を知っている真山さんに来てほしい』と言っていただいた。私が働けるフィールドもあるかと思ってます」
―じゃ、何をします?
「ちょっと変わってますけど、テレビについても意見していきたいんです。NHKの受信料は、見る人が払って見ない人は払わないシステムにしたい。そもそも受信料をとって、民放と変わらないお笑い番組を放送するのが正しいかどうか。まあ、ニュースはNHKを見ますけどね。視聴者にも『考えてテレビを見て』と訴えたい。『子供に見せたくない番組』が高視聴率で、質の高い番組の数字は低い。今のままでは娯楽性や刺激性の強いものばかりになってしまいますよ」
―ちなみに民主党の蓮舫氏はキャスターの時期が一緒で、よく現場で会ったとか。
「すごく感じのいい子だけに『事業仕分け』のときは、ニコニコじゃない雰囲気を無理して作ってる気がして気の毒です」
◆視聴率2ケタ取れれば合格
―市議選でトップ当選したときは『視聴率100%取った気分』と表現されましたが、今回は何%ぐらいを目指す?
「後輩たちから『言い過ぎです』と言われました。視聴率15%論というのがありまして、15%取れば『よくできました』なんですけど、今は10%取るのが大変な時代。2ケタぐらいの支持を目指します。『笑点』まではちょっと…」
◆おばあちゃんの原宿で世論調査
真山勇一氏は4日、「おばあちゃんの原宿」こと東京・巣鴨の地蔵通商店街で、「まちかど世論調査」を行った。
縁日に訪れた年配の観光客でにぎわうなか、自前のマイクとアンケートのボードを手に“リポーター風”に登場。「政治とカネ」「普天間問題」など6項目から「早期解決すべき政治課題は何か」をたずねた。
結果は「景気回復」がダントツ1位で「予想通り。景気の回復がすべての解決につながる」と好感触を得た。真山氏にチラシをもらった女性から「誰が選挙に出るの?」と聞かれる場面もあったが「私、本人です」と笑顔で応対。最高気温25度のなか、汗だくで活動を終え「現場で声を聞くことが一番だね」と、モットーの「現場主義」を強調していた。
◆真山 勇一(まやま・ゆういち)1944年1月8日、東京都墨田区生まれ。66歳。東京教育大(現筑波大)卒業後の68年、日本テレビ入社。記者としてニューヨーク特派員などを務めた後、キャスターとして「きょうの出来事」「ニュースプラス1」などを担当。日テレを退局した07年、調布市議選で歴代最多得票となる9346票を集めてトップ当選した。
(2010年5月5日06時00分 スポーツ報知)

