こうすれば下がる住民税、河村たかし名古屋市長直撃
減税なき行政改革はウソなのか
昨年夏のリーマンショック以降は、日本の景気をモロに直撃した。特に日本を代表するメーカー、トヨタ自動車の企業城下町としても栄える愛知県は大打撃を受けた。そうした中で、住民税10%オフを目指して気勢を上げているのが県都・名古屋市だ。どの自治体も財源不足と言われている状況で、果たしてそんなことが可能なのか? 東京都内で河村たかし市長を直撃した。
「議員というのは必ず強い者の味方をします。政治をつかさどる役人と組んで連合軍になります。これでは庶民は溜まったものじゃない。日本中、不景気と言っていますが、そこには巨大なウソがあります。税金を払う方はヒィヒィ言っとるのに、税金で食っとる方はパラダイスなんですよ」
名古屋市の市長給与は条例で、年約2400万円と定められているが、河村市長は自主的に現在約800万円に決めたのだという。これまでなら名古屋市長を1期4年勤め上げると、退職金も含めて約1億2000万円を得ることができるというが、河村市長は退職金も辞退するつもり。そうすると4年分の給与3200万円になりそうだ。
「そんな仕事をしていたら、世の中変えようと思いますか? 長く続けることだけが目標になってしまうので、苦しくて早く辞めたいと思うような仕事にしないと、本当に国民のための仕事はしないでしょう」
議員と役人の給与の出所は税金から。当然ながら、税金は多いに越した事はない。しかし、政治家たちは税金の無駄遣いを論議してきたはずなのだが?
「税金の無駄遣いをなくそう、と何十年言い続けているのか? 減税しない行政改革はウソなんですよ。だって、役所の中で税金が右から左に動いているだけでしょう」
行政改革を仮に行っても、税金の額が同じであれば、お金は役所内をぐるぐる回る。本来は改革と同時に減税がセットになるべきだというのが河村市長の持論でもある。公約実現への道は始まったばかりだが、では、現状はどうなのか?
職員給与10%オフ
減税には当然、財源の確保が必要となる。それをどこに求めるのか。河村市長が掲げたのは、名古屋市職員の給与10%カットだった。身内の出血を覚悟しなければならない。このため、住田代一副市長をトップとする「構造改革推進本部」を発足させ、不退転の意気込みを形で示した。
区民税がゼロになる? 東京都杉並区の取り組み
名古屋の市民税は平成19年度決算で見ると、約2570億円。ここから10%減税するためには約260億円が必要。無駄遣いを無くすと同時に、市職員の人件費総額の約1900億円も10%削減すれば190億円が捻出できるために、ほぼメドが立ちそうにも見える。
「例えば、ある役所の中に100億円あったとして、無駄遣いしなかったら100億円残ります。では、その100億円はどこに行くんですか。減税をしてはじめて行政改革なんですよ。みなさんの街で生活に疲れたら、名古屋に来てください。住民税を10%オフにします」
ただし、一筋縄ではいかない。現在、議会では継続審議案件となり、また職員約8000人が加入する名古屋市職員労組、約4000人が加入する自治労名古屋市労組ともに賛成はしていない。市民の支持をバックにどこまで、身内や議会を説得できるのか、今後ともその手腕から目が話せない。
では、住民税減税に取り組もうとしているのは名古屋市だけなのか? 他にも、すでにアクションを起こしている自治体が存在している。
区民税がゼロになる? 東京都杉並区の取り組み
「減税自治体構想」。東京・杉並区が掲げた構想はすでに実行に移されて効果をあげている。平成11年度から行財政改革を行い、これで生じた財源の一部を基金の積み立てと区債の償還に充てて、財政の健全化を図ってきた。
■区の財政状況の推移
指標 平成11年度 平成20年度(見込)
財政調整基金残高 19億円 223億円
区債残高 872億円 246億円
杉並区によると、上の表でも明らかだが、財政調整基金は10倍以上に。その一方で区の残債は約4分の1にまで減少している。
今後もこの取り組みを続けていった場合のシュミレーション結果を、「減税自治体構想研究会」が発表した。1.5%以上の利回りで積立金を運用と、行財政改革への不断の取り組みを続けていくという条件で、次のような想定が成り立つのだという。
・毎年予算のほぼ1割の積立が可能
・10年後に区民税の10%減税が持続可能に
・20年後に区民税の15%減税が持続可能に
日本人はTAXという形で寄付をしている
古くは江戸時代の二宮尊徳が小田原藩の服部、宇津の両家を、徹底した倹約と農民への利益還元で立て直してことでも知られる。また、福沢諭吉も徹底した行財政改革と積み立て運用で無税国家論を新聞紙上で発表したり、現代でも、パナソニック創業者の松下幸之助氏も同様の手法で21世紀の終わりには無税国家も目指すことができるとの趣旨の発言を残している。
これからは人口減が避けられない日本。各自治体とも減税は、住民を呼び込むには大きな武器となるはずだが…。
日本人はTAXという形で寄付をしている
話を名古屋に戻すが、地元はおろか日本全体にも、まだまだ先行きの不透明感は漂っている。名古屋市といえど、税収の伸びは期待しにくい中で、減税というのはどうしても引っ掛かる。この点はどうなのか?
「法人税の減収補てん債として、国からもらえるようになっているんです。民間の苦しみとはまったく違いますよ。言うならば、名古屋市(自治体)は独占企業のようなものです。だから、(住民税減税が)できなかったら、わたしはどうなるのか。海に沈むのか」
減収補てん債とは、地方自治体が税収減を補うために発行する地方債で、法人税などが不足した場合に発行でき、元本の償還金と利息の4分の3は後年度に国からの地方交付税で充当される仕組みになっている。都道府県レベルでの補てん債の合計は、平成19年度で33道府県で3149億円となっている。
「アメリカ人はよく寄付をする国民ですが、日本人の方がTAXという形で遥かに寄付していますよ」
この一言は、ズバリ本質を突いた言葉かもしれない。そして、その寄付金はどこへ行ってしまったのか? 各自治体が注目する名古屋市の計画。政令市による住民税減税の成功は大きなインパクトになるだろう。
ちなみに、河村市長はこの取材後に、名古屋城本丸御殿の修復計画もぶちあげている。その予算規模は150億円レベルだという。減税は本当にできるのだろうか、今後とも注目だ。
YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)ダイアモンド
【第20回】 2009年08月28日
日本一給料、多摩市職員 平均年収845万円 を減らそう、
その分、市民税10%減らそう!!
民主党、異色の名古屋市長。河村市長、がんばって、ほしいね!!
嘘っぱちと、閉塞感からの脱却。
今の、民主党は、ダメだけど。
河村市長のようなひとが、もっと、増えてほしいとおもいます。
やっぱり、打破するものは、勇気あるリーダーシッブですよね!!
