特捜部の立件対象、不記載8億円 石川議員ら処分、月末か
2010年01月14日 山形新聞
大阪市内の料亭に到着した民主党の小沢幹事長=14日午後6時2分 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題で、東京地検特捜部が、元事務担当で小沢氏の私設秘書だった石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=らの政治資金規正法違反(不記載)の立件額を04年、07年の計8億円に絞り捜査を進めていることが14日、関係者への取材で分かった。
特捜部は当初、18日召集の通常国会前に石川氏と元会計責任者で公設第1秘書大久保隆規被告(48)=公判中=を在宅のまま刑事処分する方向で検討。しかし、石川氏の説明に不自然な点が多く、13日の関係先捜索で押収した資料の分析にも一定期間を要するため、処分は早くても1月下旬になる見通し。
その間、資金の流れの解明に不可欠とされる小沢氏の参考人聴取が実現しない場合、捜査が新たな局面を迎える可能性も出てきそうだ。
特捜部は14日、石川氏を3回目の任意聴取。13日に続き、岩手県釜石市にある大久保被告の実家を捜索した。
「個人」装い企業献金 都内の建設会社、小沢氏側に
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題に絡み、東京都内の中堅建設会社が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、「陸山会に個人献金を装い、企業献金をしていた」などと供述していることが14日、関係者の話で分かった。2008年までの7年間の献金総額は350万円に上ったという。
この中堅建設会社は小沢氏の地元で国が建設中の「胆沢ダム」(岩手県奥州市)の下請け工事を受注。同社による個人献金を装った献金について、特捜部は、西松建設の巨額献金事件の捜査の過程で把握したもようだ。(NIKKEI NET)
不可解、10億円の不動産購入 「小沢氏名義」で億ション買いあさる
2010.1.14 サンケイ
定期預金を担保に購入したとされた不動産
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」は、問題となった東京都世田谷区の土地を含め、平成6~19年の14年間に、都心の“億ション”など18件計約10億円の不動産を小沢氏の個人名義で購入、その数は他の政治団体に比べ突出している。
このうち、問題の土地を除く5件は金利負担が生じるのに、定期預金を担保にした融資で支払っていたとされる。問題の土地では同様の融資で土地代金を支払った偽装工作をしていた疑いが強く、5件の土地代金の原資にも疑惑の目が向けられそうだ。
同会の政治資金収支報告書などによると、陸山会が購入したのは、問題となった世田谷区深沢の土地(購入価格約3億4000万円)のほか、陸山会が入居する東京・赤坂のマンション(同1億7000万円)など土地・建物計18件。
購入は6年に集中し、都心の“億ション”3戸などを立て続けに購入した。11年以降は都心のワンルームを中心に、1000万円台から数千万円の比較的小規模な不動産を買い付けた。ワンルームマンションの多くは「外国人秘書の居宅」や「資料などの保管場所」として使われているという。
また、17年9月と19年4月には約5500万円をかけ、問題の世田谷区の土地に「秘書寮」を新築。こうした不動産取得費用は当時、「事務所費」として計上されており、政治団体の不動産の新規取得を禁じる同年12月の政治資金規正法改正につながった。
陸山会側はいずれの不動産についても「政治活動に必要だった」と説明しているが、この中には建設会社に転売したり、民間企業に賃貸ししたりと、政治活動とは受け取りがたい取引もある。
6年に1700万円で購入したワンルームマンション「プライム赤坂」の一室は、13年12月に外国人秘書の居宅としての使用をやめ、民間のコンサルタント会社に月7万円で賃貸。その後、19年9月には主に不動産の再開発を行う都内の建設会社に1300万円で売却している。
また、1億1000万円で購入した東京都港区の「グランアスク麹町」の一室は16年9月から、小沢氏が会長を務める財団法人「ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター」に月20万円で貸し付け。20年5月には小沢氏側から寄付の申し出があり、同センターに無償で譲渡されている。
また、この一室の賃貸時には、同時に中国人留学生の無償の宿泊施設としても利用されており、同センターの職員は「小沢氏側との関係は分からないが、中国人の女子留学生2人が事務所が閉まる時間になると戻ってきて、宿泊していた」という。
こうした不動産のうち、マンション5戸については、世田谷区の問題の土地と同様に、陸山会の預金を担保に同額を銀行から借り入れる形で購入代金を捻出(ねんしゅつ)しており、「借入金の利息を考えれば、なぜ預金で支払わず、新たに借り入れをおこしたのか不可解だ」(大手銀関係者)と疑問の声も出ている。
さらに、こうした不動産はいずれも小沢氏個人の名義で登記されている点も問題視されている。
陸山会側は「政治団体名では法律上、所有権の移転登記ができないため、代表名で行った。小沢氏と交わした確認書もある」と、あくまで陸山会の所有物件であると主張する。だが、ある行政書士は「任意の確認書では法的拘束力も弱く、団体が解散するなどすれば、うやむやのうちに小沢氏の物件になってしまう恐れもある」としている。
鹿島東北支店元幹部宅も捜索 胆沢ダム談合の仕切り役
2010年1月14日 朝日新聞
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」が2004年に取得した土地の購入原資4億円が政治資金収支報告書に記載されていない問題で、東京地検特捜部が、「胆沢(いさわ)ダム」(岩手県奥州市)工事の談合を仕切ったとされる大手ゼネコン・鹿島の東北支店元幹部の自宅も、政治資金規正法違反の疑いで捜索したことがわかった。
特捜部は胆沢ダムをめぐるゼネコン資金と4億円の関連性を捜査しており、小沢事務所と懇意で、事務所の意向を受注調整に反映していたとされる元幹部の役割に注目している。陸山会の事務担当者だった元秘書・石川知裕衆院議員(36)=同党、北海道11区=には14日も3回目の事情聴取をしており、4億円の原資解明へ集中捜査を進める。
特捜部は13日、陸山会、石川氏事務所などのほか、鹿島本社の業務担当がいた部署や東北支店を捜索。同支店元幹部の自宅も捜索したという。
複数のゼネコン関係者によると、仙台市を拠点に、東北6県の大型公共工事で入札前に受注調整していたゼネコン談合組織では、1993年のゼネコン汚職事件の摘発を契機に仕切り役が交代。事件以前の仕切り役だった鹿島東北支店幹部(当時)は小沢事務所との関係が疎遠だったが、今回、特捜部の捜索を受けた元幹部が数年後に新たな仕切り役となり、小沢事務所との関係が緊密になったという。元幹部は小沢氏と同じ岩手県出身で、同郷意識が強いことなどから、小沢事務所の意向を尊重する姿勢をゼネコン各社に示したとされる。
元幹部は、陸山会の会計責任者だった公設第1秘書・大久保隆規(たかのり)被告(48)=西松建設事件で公判中=らと連絡を取り、建設各社の献金額も把握。各社が受注希望を伝えると、小沢事務所へのあいさつの有無を確認された。各社は小沢事務所に頻繁に出向き、相応の献金をしていないと仕切り役に受注調整の段階で外されると考えていたという。
元幹部は、04年10月に本体工事の入札があった胆沢ダム工事の談合も差配。同工事を鹿島などの共同企業体から下請け受注した中堅ゼネコン関係者は特捜部に、同月に「小沢氏側に5千万円の現金を渡した」と供述。「この金は、工事費に上乗せして元請けから補填(ほてん)された」と説明したという。特捜部は、この5千万円を含むゼネコン資金と、陸山会が同月に購入した東京都世田谷区の土地の原資4億円の関連性を調べるため、捜索を行ったとみられている。
一方、石川氏や大久保秘書は、胆沢ダム工事に絡む金銭授受を完全に否定。鹿島側も関与を否定している。特捜部は石川氏に14日にも事情聴取をしており、引き続き説明を求めたとみられる。
【鳩山ぶら下がり】( jza 14日夜)鳩山由紀夫首相は14日、土地購入問題をめぐり東京地検が資金管理団体「陸山会」などの家宅捜索を行った民主党の小沢一郎幹事長について「二度と出てこないような個性を持った政治家だ。大変強い信念をお持ちの政治家だ」と述べた。首相公邸前で記者団に答えた。
石川議員元秘書「小沢氏指示で証拠隠滅」
2010.1.15 サンスポ
小沢氏の指示で証拠隠滅か。自民党は14日、小沢一郎民主党幹事長(67)の資金管理団体「陸山会」が購入した土地をめぐる疑惑を究明するための「勉強会」を東京・永田町の党本部で開催。会合には小沢氏の元私設秘書で、東京地検特捜部から任意の事情聴取を受けた石川知裕衆院議員(36)の私設秘書を昨年7月まで務めていた金沢敬氏(41)=不動産会社経営=が出席し、金沢氏は「小沢氏が“まずいものは隠せ”と指示した。手伝ってほしい」と石川氏が話したという決定的証言を行った。
徹底的に追いつめる意気込みの表れか。自民党の“小沢潰し勉強会”は報道陣に公開された。
金沢氏は昨年3月3日、東京地検特捜部が西松建設の巨額献金事件で陸山会の事務所を家宅捜査した直前、石川氏から「小沢氏が“まずいものは隠せ”と指示した。手伝ってほしい」と頼まれ、証拠資料隠しを手伝ったことを明らかにした。
金沢氏によると、陸山会事務所から持ち出した資料は翌4日、小沢氏の元秘書、南裕史弁護士の事務所に送った。持ち出したのは当時、小沢氏に仕えていた民主党の樋高剛衆院議員(44)も加わった。樋高氏は「資料が押収されていたら小沢氏を含め全員逮捕だった」と話したという。
また、持ち出したのは、西松建設や胆沢ダム(岩手県奥州市)の工事を共同事業体で受注した鹿島などゼネコン関係者の名刺や同ダムの工事資料などで、金沢氏はこれらが証拠隠滅にあたるとしている。金沢氏は「小沢氏が記者会見で“国策捜査”と訴えられたのは、証拠資料を隠すことができたからだ。石川、樋高両氏もそう話していた」と説明。まさに洗いざらいの暴露となった。
金沢氏は会合後、石川氏と事件をめぐりやりとりした録音テープや、これらの経緯をまとめた「証拠を隠した」とする趣旨の上申書を昨年12月、特捜部に提出したことも明らかにし、国会での参考人招致にも応じる考えを示した。
これに意を強くした大島理森幹事長(63)は、鳩山由紀夫首相(62)の偽装献金問題も含め、「鳩山首相、小沢氏の説明は国民を愚ろうしている。その倫理観を問うていかなければいけない」と追及姿勢を強める考えを示した。また、石破茂政調会長(52)も、記者会見で「捜査の進展を期待する。議員辞職勧告も含め、厳正に対応したい」と一気呵成の構えだ。
一方、石川氏の事務所は14日、「昨年3月の捜査前に(金沢氏と)連絡を取り合った事実はない」としている。
陸山会会計処理:石川議員元秘書が「証拠隠した」と上申書
小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の会計処理を巡る事件に絡み、同党の石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=の元私設秘書が14日、「昨年3月の西松建設違法献金事件の際に証拠を隠した」とする上申書を東京地検に昨年末提出したことを明らかにした。
自民党が同日に開いた「小沢幹事長政治資金問題勉強会」に招かれ証言した元秘書によると、小沢氏の公設第1秘書が逮捕された昨年3月3日、東京地検特捜部の家宅捜索が行われる直前に、陸山会事務所(東京都港区)から、翌4日には国会議員会館にある石川氏の事務所から、合わせて数十点以上の資料を持ち出したという。
持ち出した資料は大手ゼネコンの鹿島や西松建設の幹部の名刺、ゼネコン各社からの工事受注に絡む陳情ファイル、鹿島から渡された胆沢(いさわ)ダムに関するファイルなどで、ボストンバッグなどに入れた後、小沢氏の元秘書だった弁護士の事務所に車で運んだという。
石川氏の元秘書は、資料を運ぶ際に石川氏が「小沢先生に『隠せるものは隠せ』と言われた」と語ったなどと証言。また、弁護士事務所への車中で小沢氏の事務所関係者が「この資料が見つかったら小沢先生を含めて全員逮捕だな」と話していたなどと説明した。
この元秘書は「昨年7月以降、特捜部の任意の事情聴取に複数回応じ、同様の説明をした」と話した。元秘書は08年9月~09年7月まで石川議員の秘書を務めたが、今年夏の参院選で民主党の公認が得られる見込みがなくなったことから、秘書を辞めたという。毎日新聞
異常な鼎談 松田賢弥
【政治】小沢氏を20年以上追及しているライターの松田賢弥氏、検察は本気、小沢逮捕まで視野に入れている
★:2010/01/15(金)
1月13日夕方、永田町に激震が走った。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」が
2004年に土地を購入した原資4億円が政治資金収支報告書に記載されていない問題で、
東京地検特捜部が、東京・赤坂の陸山会の事務所、小沢幹事長の個人事務所、
大手ゼネコン・鹿島の東京本社、仙台市の東北支店を一斉捜索したのだ。
前日、小沢氏は、久しぶりに記者会見を開いたが、肝心のこの問題に対しては何も答えなかったし、
東京地検からの事情聴取の要請も、拒否したと報じられている。
その矢先の電撃的ガサ入れである。それも、小沢氏のゼネコン支配の本丸である
鹿島へ手を入れたことは大きな意味がある。これは特捜部が本気で、
小沢氏の疑惑追及をやるという最終通告に違いない。
文春の「東京地検特捜部は小沢を追い詰められるか」では、検察上層部は
強引な捜査の反動で検察人事への政治介入を許すことになれば、
今後何年間も検察が機能しなくなると懸念し、捜査を担う地検特捜部とのせめぎ合いが続いているという。
対する小沢側は、「小沢氏が田中角栄首相のロッキード裁判を一度も欠かすことなく傍聴したことは有名ですが、
彼は法務、検察当局の手の内も熟知しています」(民主党関係者)。
その上、スキャンダルで失脚した元東京高検検事長の則定衛弁護士がアドバイスしていて、
守りは固めているとしている。
新潮はもっと脳天気で、「沙羅双樹の花の色 おごれる『小沢一郎幹事長』」では、
今回、任意で事情聴取されている石川知裕代議士の元秘書だった人物に、
石川氏の言葉として、「小沢先生の自宅には、現金が10億円置いてあるんです」と、
小沢の金満体質を描いてはいるが、危機が迫っていることには触れていない。
現代も、「小沢軍団VS.検察」で、小沢強気の背景には、対検察用のアメとムチ作戦があると読む。
「今は警察庁出身などしかいない官房副長官ポストに、新たに『法務省枠』を設置する話があります。
人事で圧力をかけつつ、懐柔策もチラつかせて検察に揺さぶりをかけているんです」(検察OB)
石原慎太郎都知事 「小沢一郎の正体」
「小沢氏はバカじゃないのか!?」本村弁護士が小沢民主を痛烈批判
最高権力者「小沢一郎」は逮捕されるのか
[政界インサイドレポート]
2010年01月16日
ここまでくると「異常」ともいえる捜査である。
東京地検特捜部は小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」などへの強制捜査に続いて、小沢氏の元秘書、石川知裕・民主党代議士ら新旧秘書3人の逮捕に踏み切った。
1月18日からの通常国会召集を目前にひかえ、民主党大会の前日に現職代議士を逮捕するからには、相当な容疑事実が必要なはずだ。それなのに、特捜部は石川氏の秘書時代の「政治資金の不記載」という形式犯の容疑で、しかも、任意の事情聴取に応じているにもかかわらず、事実上、議員生命を奪うやりかたをした。
自らも収賄事件で公判中(最高裁)の鈴木宗男・代議士は、「石川氏は逃亡の恐れもなく、家宅捜索を受けて証拠隠滅の恐れもない。なぜ身柄をとるのか。これは鳩山政権つぶしだ」と指摘したが、的外れな捜査批判ではない。
国民から選挙で選ばれた国会議員には憲法で「不逮捕特権」が与えられている。
現行犯の場合を除き、国会会期中に現職議員を逮捕するには司法当局が内閣に逮捕許諾請求を行い、当局が議運委員会秘密会に捜査状況を報告し、そこで逮捕が欠かせないと判断されれば所属する院の本会議で逮捕許諾請求決議案が可決され、ようやく逮捕が認められる。
過去の逮捕許諾は、田中角栄・元首相のロッキード事件や中村喜四郎・元建設省のゼネコン汚職など、贈収賄や背任事件のような重要犯罪のケースがほとんどだ。
「国会が始まれば、この程度の容疑では最高検は逮捕許諾請求には踏み込めなかっただろう。捜査の手の内を国会にさらすわけにもいかない。だから特捜部は不逮捕特権が及ぶ国会召集の前に身柄を取るしかなかった」(検察関係者)
とはいえ、現職議員を特捜部の判断だけで逮捕することはできない。「国会召集前の石川逮捕」は、ギリギリの捜査手法として樋渡利秋・検事総長ら最高検の了承を得ていることは間違いない。
◆焦点の「4億円闇献金」疑惑
では、捜査は一体、どこまで進んでいるのだろうか。
焦点は小沢氏の資金管理団体「陸山会」が04年10月に購入した世田谷の秘書寮が建つ「4億円の土地」の購入資金の解明にある。
特捜部の見立ては以下のようなものだ。
〈小沢氏の地元・岩手県で建設中の胆沢ダムの下請け会社、水谷建設、M建設、Y建設、M組の4社から各社1億円ずつ、合計4億円が小沢氏(陸山会)側に献金された。それが土地購入の原資となった〉
事実とすれば4億円闇献金疑惑である。
捜査の突破口となったのは昨年8月。特捜部は水谷建設の裏金づくりを担っていたとされる大阪の貿易会社経営者の聴取で裏金の存在をつかむと、昨年9月から10月にかけて別の脱税事件で収監中の水谷建設元会長・水谷功受刑者を事情聴取し、水谷建設が「04年10月」と「05年4月」の2回、5000万円ずつ1億円を小沢氏側に渡したという供述を得ている。
ただし、カネを運んだのは水谷氏ではなく、水谷建設の現職幹部で、受け取ったのは1回目が石川氏、2回目は石川氏とともに逮捕状が出された大久保隆規・第一秘書とされる。
胆沢ダムの下請け4社に4億円の闇献金を指示したのが、元請の鹿島建設だったのではないかというのが特捜部が描いている事件の全体像であり、そのために鹿島建設本社や東北支店に家宅捜査をかけたわけである。
もっとも、特捜部がそうした資金の流れをすべて詰めきっているわけではないようだ。石川氏は水谷側からの献金の授受を全面否認しているし、家宅捜索でも闇献金の存在を示す有力な物証は出ていないという見方が強い。
「闇献金で起訴に持ち込むには4億円すべての出所を特定できなければ公判維持は難しい。現段階である程度の見通しを得ているのは水谷建設からの1回目の5000万円だけ。2回目の5000万円と他の3社からの3億円はまだ全然固められていない。特捜部はあんなに前のめりになって本当に大丈夫なのか」
検察幹部の1人はそう漏らしている。
だから、特捜部の強制捜査も石川氏らの逮捕も、容疑は同じ政治資金規正法違反ながら悪質な「闇献金」ではなく、土地代金の4億円の収入を政治資金収支報告書に記載していなかったという「不記載」にとどまっている。
さらにいえば、特捜部が捜査の先に小沢氏本人の立件を視野に入れているとしても、ハードルは高く、展望はまだほとんど立っていないといっていい。
◆検察は「西松事件公判対策」で小沢急襲か
それというのも、今回の事件の構造は、贈収賄やあっせん利得罪には結びつきそうにない。
特捜部は、陸山会の土地取引の裏に、国発注の胆沢ダムの受注業者(鹿島建設)やその下請け会社からの資金提供ではないかという疑惑を強調する捜査を進め、新聞・テレビも大きく報じている。しかし、当時は小沢氏は野党の一幹部にすぎず、公共事業の発注に口を出すことができる立場ではなかった。「職務権限」そのものがない。
実際、特捜部はやはり胆沢ダムの受注業者だった前回の西松建設事件の時も今回も、発注者である国土交通省には強制捜査を行っていない。小沢氏側が受注に便宜をはかるような具体的な「口利き」を行った形跡はないからだろう。
仮に、政治家が元請会社に「この企業を使ってくれ」と紹介したとしても、民間取引の仲介であり、それ自体は罪に問われる行為ではないはずだ。
特捜部が小沢事務所が公共工事に”天の声”を出し、その見返りに献金を受けたと主張するのであれば、正面から贈収賄や談合に加わった競争入札妨害罪での立件をめざすのが本筋のはずだ。
今回の水谷建設からの「闇献金」疑惑にしても、受け取ったとされるのは石川氏など当時の秘書であり、立件されても政治資金規正法違反にとどまる。
それでもなお、特捜部が「胆沢ダム」との関連を強調するのは、小沢氏側と検察が真っ向から争っている西松建設事件をめぐる対決に決着をつけるためではないか。
小沢氏は西松事件の際、「私はすべて政治資金収支報告書に公表している」と、総選挙前の強制捜査を”国策捜査”だと批判し、民主党が政権を取った後も、「(検察は)国民のために公平公正に権力を使用しなければならない」と捜査のあり方を牽制してきた。
その西松事件の大久保秘書の公判が昨年12月に始まり、早ければ春頃に判決まで進む可能性がある。
分離裁判となった西松建設元社長の公判では有罪判決が出たものの、東京地裁は判決で小沢氏側への寄付について、「特定の公共工事を受注できたことの見返りとして行われたものではない」と検察の”天の声”説が否定された。
元検事の郷原信郎・名城大学教授は〈「無条件降伏」状態での西松建設側の公判ですら、このような状況なのであるから、被告・弁護側との全面対決となる小沢氏秘書公判での審理において、検察側の主張立証が一層困難になるのは必至だ〉(日経ビジネス)と指摘している。
もし、西松事件の大久保公判で検察が敗訴することになれば、特捜部ばかりか検察全体の威信は地に堕ち、「国策捜査」との批判が説得力を持つ。
それを防ぐためにも、特捜部は今回の政治資金疑惑捜査で水谷建設からの「闇献金」をクローズアップさせ、陸山会の政治資金収支報告書に記載されていないカネがあり、「政治資金は透明」という小沢氏の主張を覆そうとしているのではないか。
だとすれば、特捜部の狙いは、最初から小沢氏本人の立件ではなく、「政治資金の不透明さ」をアピールすることで西松公判を補強するところまでが射程だったと考えられる。
◆特捜部の「誤算」
小沢氏の資金管理団体「陸山会」が行った4億円の土地取引(04年)をめぐる政治資金規正法違反疑惑の捜査は、年明けから検察内部の足並みの乱れが目立っていた。
検察上層部は、当時の陸山会の会計担当者だった石川氏の在宅起訴(逮捕ではない)で”幕引き”という方向に傾いていた。だが、上層部の弱腰に対して、特捜部が先手を打つ。1月4日からゼネコン関係者の一斉聴取を始めたのだ。特捜部は総選挙前の昨年8月にもゼネコン関係者の大がかりな聴取を行っており、まだ”撃ち方やめ”は承服できないという検察上層部への示威行動とされる。
同時に、特捜部は小沢氏に任意の事情聴取を要請する。
「小沢氏本人を聴取したうえで、”罪1等”を減じる形で石川1人を在宅起訴するのであれば、国民に小沢氏を屈服させたという印象を与え、西松事件から1年以上捜査してきた特捜部の面目も立つし、大久保公判も万全になる。現場の検事には小沢聴取は譲れない一線で、検察首脳部もその思いに引きずられた」
検察OBの弁護士はそう語る。
ところが、小沢氏は1月12日の記者会見で、「弁護士を通じて事実関係は包み隠さず話している。検察当局はすべてご存じのはずだ」と、聴取に応じない姿勢を見せた。
「小沢聴取で幕引き」と考えていた特捜部は、その翌日、急遽、予定になかった強制捜査に乗り出し、石川氏逮捕と全面対決へと進んだ。
もはや引き返せなくなったのだ。こうなると、特捜部は何が何でも水谷建設からの闇献金を立証する責任がある。
今後、特捜部が石川氏らを「不記載」だけで起訴し、肝心の闇献金が立件できないようなら、樋渡検事総長はじめ検察全体が、証拠と見通しのない捜査で国政を混乱させたと、国策捜査批判に加えて「捜査権の乱用」という重大な責めを負わなければならなくなる。(了)
九州企業特報 data-max.co.jp
小沢氏、検察と全面対決へ / 続投「捜査容認できない」
民主党の小沢一郎幹事長は16日午後、都内で開かれた党大会で発言し、元秘書で衆院議員の石川知裕容疑者らを政治資金規正法違反容疑で逮捕した東京地検特捜部の捜査を「到底容認できない。日本の民主主義は暗たんたるものになる」と厳しく批判、検察当局と「断固として戦っていく決意だ。全面的に対決していきたい」と表明した。同時に幹事長続投の考えを重ねて強調した。
鳩山由紀夫首相(党代表)も小沢幹事長体制を維持する方針だが、自民党など野党側が、18日召集の通常国会で首相の偽装献金問題と合わせて攻勢を強めるのは必至。小沢氏は、党大会での続投表明で党内の一部にある幹事長辞任論を封じ込めたい考えとみられるが、捜査の進展や国会での予算案審議の行方によっては辞任を求める動きが強まる可能性がある。
首相は「どうぞ戦ってください」と、行政トップとしては異例の言い方で小沢氏を擁護しており、野党は首相の責任も追及する方針。
小沢氏は党大会で予定されていた党務に関する報告を、自身の資金管理団体の土地購入をめぐる事件の経緯説明に充てた。この中で「何ら不正なお金は使っていない」と強調し、購入費は「積み立ててきた個人の資金」と説明。一方で「(政治資金収支報告書に)記載の間違いはあったかと思うが、形式的なミスはほとんど修正、訂正で許されてきた。党大会に合わせたかのように逮捕された」と検察側への不信感をあらわにした。
進退については「職責を全力で果たしていく」とし、この後、記者団には「こんなやり方をされて幹事長を辞するつもりはない」と述べ、夏の参院選勝利を目指す意向を示した。 佐賀新聞
【写真】
民主党大会で東京地検特捜部の捜査を厳しく批判し、唇をかみしめる小沢幹事長=16日午後、東京・日比谷公会堂
まったく、ひどいもんだー
国民を、なめてるねーー
自分の議員、秘書がー、3人も、逮捕されてーー
岩手の田舎のダム工事でーー、
西松、水谷、鹿島、中堅他・・・いったい、何社のゼネコンからーーー
口利きでーーー、もらっているんだろーーー
自民と同じ、十分、腐っているネーーー・・!!
日本国民全体の意思としてーー
ついでに、子分の鳩山さんも、いっしょに、
政治家を、やめてほしいねーーー
笑点・・・みっともない。政治献金、秘書のせい・・だって
民主党大会で席に着く小沢一郎幹事長(左から2人目)と鳩山由紀夫首相(右)。小沢氏の肩が座席からはみ出しているため、首相の背が背もたれにつくことはなかった(16日午後、東京・日比谷公会堂) 【時事通信社】




