羽田の国際化は国家戦略上きわめて重要だ!! | 東京リーシングと土地活用戦記

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猪瀬直樹の「眼からウロコ」

羽田の国際化は国家戦略上きわめて重要だ
日本は取り残され、「各駅停車の国」になってもいいのか


2009年10月20日 Nikkei BPnet


 前原誠司国土交通相は、「羽田空港のハブ化、24時間化を目指したい」と発言した。羽田空港を国際的な拠点空港となるハブ空港として優先整備する考えを示したことで、おおいに注目された。

韓国・仁川国際空港が東アジアのハブ空港になっている現実

 国際線を利用する多くのユーザーは、前原発言に賛同したと思う。日本の地方空港からは、わざわざ韓国の仁川(インチョン)国際空港を経由して海外に航空機が飛んでいる路線が増えている。日本人がどうして仁川国際空港を経由しなければならないのか。

 それは、仁川国際空港が東アジアのハブ空港の地位を確立しつつあるからだ。仁川国際空港は国家主導でハブ空港化をすすめており、24時間運用や安い空港使用料などで成田空港をリードし、国際線の就航都市数や貨物取扱量も大きく上回っている。

 成田からの国内線は8路線しかなく、日本国内と海外の空港をつなぐハブ空港にはなっていない。成田は都心からの利便性の低さに加えて、騒音問題などで発着枠の制限や夜間離着陸制限があり、思うようにハブ化を進めることができないのである。

 羽田は国内、成田は国際という無意味な線引きによって不便を強いられることに、ユーザーは辟易としている。やはり都心に近く、国内線との乗り継ぎも便利な羽田空港の国際化が望まれる。

羽田の国際化は、東京都だけでなく、日本全国のためにもなる

 羽田の国際化については、前原発言を待つまでもなく、東京都は前から訴えてきた。2008年1月より、羽田空港の国際化を進めるため国土交通省航空局と交渉をつづけてきた。
 来年10月には、羽田空港の第4滑走路が供用開始され、発着枠は現在の年30万回から年41万回に増える予定だ。増加分11万回のうち、交渉の結果、年間約3万回が国際線の枠として確保されているが、これでは足りない。11万回のほとんどを国際線にあてなければいけない。さらに深夜早朝時間帯(午後11時~午前6時)に欧米向けとして年間3万回を設定するところまで国交省に認めさせた。
 しかし、羽田空港がハブ空港として機能するためには、これだけではとても足りない。昼夜それぞれ3万回という枠をさらに引き上げる必要がある。
 羽田の国際化という訴えは、東京都のためだけに言っているのではない。羽田が国際化すれば、海外からも羽田を経由して日本各地の地方空港へとビジネスマンや観光客を誘導することができる。日本全国のためにもなるのだ。
 羽田が国際化することで、成田が廃れるという指摘も間違っている。成田と羽田を足しても国際需要には追いつかないのが現実だ。成田が国際線で、羽田が国内線という古いスタイルをつづけていては、旺盛な航空需要を満たすことができない。成田と羽田が喧嘩するのではなく、両方で国際需要をまかなって、Win-Win(ウィン・ウィン)の関係を構築していくべきである。
 これまでのように国内向けの利害調整だけをやっていたら、日本は国際社会から取り残されてしまう。新幹線の駅でたとえると、アジアの空港では、シンガポールや仁川が「のぞみ」の駅になっている。ところが、日本の空港はすでに「こだま」の駅になりつつある。各駅停車の国になって、国際線が素通りすることになる。
 羽田の国際化は、国家戦略としてきわめて重要だ。韓国の仁川国際空港を利用している日本の渡航客が、羽田のハブ空港化が実現すれば日本に戻ってくる。羽田と成田は、時間的にも地理的にも補完できるのだから、羽田の国際化のスピードをもっと早めていくべきである。

需要のない空港には航空機は乗り入れてくれない

 前原発言については、僕が東京工業大学で行っている「東京研究」という講義でも取り上げた。学生たちと、つぎのような質疑応答があった。

学生A 羽田と成田ばかりが注目されていますが、関西国際空港は活用しないのでしょうか。
猪瀬 関西国際空港に対する航空需要は、成田や羽田ほど高くないからね。日本人は滑走路をつくったら、航空機が来ると思っているけど、それは間違い。空を飛ぶトンビが地上に降りてくるのは、そこにエサがあるからです。航空機も、需要がない滑走路には降りてこない。関西国際空港は1兆円かけて滑走路を増やしたけど、借金が増えただけということも言えます。橋下知事は伊丹空港を廃止して関空に集中させたい、と主張しているが、ひとつの見識と言えます。

学生B 羽田の国際化ではなく、成田につなぐ国内線を増やすというやり方はできないのでしょうか。
猪瀬 成田の国内線を増やしても、それは海外への乗り継ぎ客に限定されます。羽田を国際化すれば、乗り継ぎだけでなく、東京に足を運ぶ人も多いですから、ビジネスや観光も活発になる。成田と羽田をリニアモーターカーで結べという人もいますが、乗り継ぎ客しか利用しないのだから、絶対に採算は取れません。

国際線への振り替えを具体的に示してほしい

 学生たちの航空業界およびその周辺に対する関心は高い。2010年に開業する成田新高速鉄道についても質問が出た。

学生C 日暮里と成田を結ぶ成田新高速鉄道(京成電鉄)ができますが、あれも無駄ですか。
猪瀬 成田新高速鉄道は有益ですよ。日暮里から成田まで36分で行けるから、埼玉方面や千葉北部に住んでいる人は、成田を利用するのに便利です。一方、千葉県の房総半島方面の人は、じつはアクアラインで羽田に行った方が近い。そうやって、羽田と成田とで国際線は棲み分けることができる。
学生D 羽田の国際化で、地方に来る外国人観光客が増えるというお話ですが、本当に地方に外国人観光客が来るんでしょうか。
猪瀬 あなたたちも、ヨーロッパに旅行したときに、パリやロンドンといった大都市だけでなく、地方に観光に行ったりするでしょう。日本を訪れる外国人観光客も、東京だけでなく、地方の観光地を訪れるんです。たとえば、瀬戸内海に浮かぶ香川県・直島という島には、多くの外国人がやってきます。建築家の安藤忠雄さんが設計した建物がたくさんあって、2004年に建てられた「地中美術館」には、外国人が行列をつくっている。
 成田闘争という歴史があり、成田空港には多くのしがらみがある。そこで、国交省は成田は国際、羽田は国内という区分けを崩さない。自公政権でも、冬柴国交相が「アジアゲートウェイ構想」を打ち出して、羽田の国際化を進めようとしたが、しがらみがあって進まなかった。
 政権交代によって、そういう過去のしがらみを遮断することができる。これは、政権交代のいい面の1つだ。
 ただ、前原発言は、昨年5月に国土交通省が発表した「冬柴プラン」の延長線上で羽田国際化の論理的帰結を正式に認めたものにすぎない。これからが大事なのである。まずは、羽田の国際線を3万回からどれだけ増やせるかどうか、前原大臣は国内線の需要の変化を早期に明らかにし、国際線への振り替えを明確に具体的に示してほしい。

猪瀬直樹(いのせ・なおき)$東京・リーシングと土地活用のビジネス戦記
作家。1946年、長野県生まれ。1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年6月末、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命される。政府税制調査会委員、東京工業大学特任教授、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターなど幅広い領域で活躍中。東京都副知事。最新刊に『霞が関「解体」戦争』(草思社)がある。オフィシャルホームページ:http://inose.gr.jp/



 前原さん・・静かな革命をめざすって・・・がんばっていますよねーーー!!!

 ついでに、1500万人住んでいる・・・

 東京の西側、神奈川にも、空港を1つでいいから、作ってほしいんですけど・・・