民主圧勝308議席 自民、歴史的惨敗
第45回衆院選は30日投票、即日開票の結果、民主党が308議席を獲得し圧勝、政権交代が確定した。野党第1党が選挙で過半数を取り政権を奪取するのは戦後初めて。9月中旬に開かれる特別国会で鳩山由紀夫代表が首相に選出され、社民、国民新両党との連立内閣が発足する。非自民政権は1994年に退陣した羽田内閣以来15年ぶり。自民党は選挙前の300議席から119議席に落ち込む歴史的惨敗。過去最低の223議席を大幅に下回り、1955年の結党以来初めて衆院第1党の座から転落した。麻生太郎首相は記者会見で退陣を表明、党総裁も辞任する考えを示した。「官僚主導の打破」を掲げる民主党は政と官の関係を大きく変える方針で、日本の政治システムは一大転機を迎える。
鳩山氏は30日夜の会見で「勇気をもって政権交代を選んでいただいたことに心から感謝する」と勝利宣言。麻生首相は「自民党に対する不満をぬぐい去ることができなかった」と敗北を認めた。自民党の細田博之幹事長ら党三役と幹事長代理は首相に引責辞任する意向を伝えた。
300小選挙区のうち、民主党は221選挙区で議席を獲得。自民党と対決した263選挙区は、民主党の213勝、自民党の46勝だった。岩手、福島、山梨、新潟、長野、愛知、滋賀、長崎の8県で民主党が小選挙区の議席を独占した。
一方の自民党は小選挙区で選挙前の226議席が64議席に激減。複数の派閥領袖クラスや現職閣僚は、比例代表で復活したものの小選挙区で敗北した。公明党は太田昭宏代表、北側一雄幹事長をはじめ小選挙区で立候補した8人全員が落選、選挙前の31議席から21議席に大きく後退した。共産党(選挙前9議席)、社民党(同7)は横ばい。国民新党(同4)は綿貫民輔代表が落選するなど選挙前より1議席減らし、みんなの党(同4)は1議席上積み。改革クラブ(同1)は議席を失った。新党日本(同0)は田中康夫代表が小選挙区で初議席を獲得した。
総務省によると、期日前投票をした人が過去最多の1398万人超と、前回より約502万人増加。 共同通信社が31日午前3時現在で集計した推定最終投票率は69・34%で、前回の67・51%を1・8ポイント程度上回る見通しだ。
全国11ブロックの比例代表で、民主党は過去最高の87議席を獲得。自民党は前回の77議席から55に落ち込んだ。
2009/08/31 03:34 【共同通信】
民主、新政権人事に着手 官房長官は菅、岡田氏軸に調整
民主党の鳩山由紀夫代表は30日夜、政権獲得が確定したことを受け小沢一郎、菅直人両代表代行らと会談し、人事を含め新政権への移行準備に着手した。要となる官房長官は、菅氏、岡田克也幹事長の2人を軸に調整が進むとみられる。財務相、外相など重要閣僚や党幹事長から固めていきたい意向。31日にも幹事長を通じ社民、国民新両党に連立政権樹立へ向けた協議を呼び掛ける。
鳩山氏は31日未明の記者会見で「政官業(癒着)の利権にまみれた古い政治にさようならし、新しい市民中心の政治をつくり出す」と決意表明した。
鳩山氏は人事に関し「性急に決める環境にはない。腹案は考えているが、まだ確定はしていない」と指摘。当初は官房長官などを先行して内定して「政権移行チーム」を立ち上げ組閣人事に入る想定だったが、当面、党三役などで人選を進めることとした。政策立案の中心として新設する「国家戦略局」に担当相を充てることを明らかにした上、党政調会長などに兼務させる考えを示した。
麻生政権に対しては早急に引き継ぎの協議に応じるよう申し入れる。
小沢氏は来年の参院選に向け、選挙対策の責任者を続けることについて「鳩山代表の指示に従う」と述べ、前向きな姿勢を表明した。
鳩山氏は9月14日の週に開かれる特別国会で新首相に指名された後、18日までに組閣を終える方針。初閣議で政令改正し国家戦略局を「戦略室」の形で立ち上げ、麻生政権が景気対策の柱とした2009年度補正予算の組み替え作業に入る。
鳩山氏は組閣後に訪米し、オバマ米大統領や中韓両国首脳と初会談に臨み、国連総会で演説。対米、アジア外交の基本姿勢を説明し、各国との信頼関係継続を確認する。
10月にも開かれる臨時国会では「アニメの殿堂」など無駄と批判してきた事業を執行停止する2次補正予算案を提出する方針だ。
2009/08/31 03:33 【共同通信】
民主、比例過去最高に 第1党も奪還、自民は最低
第45回衆院選の比例代表選挙は31日未明の開票作業の結果、全180議席が確定。民主党は過去最高だった2003年の72議席を上回り87議席を獲得した。05年の郵政選挙で自民党が得た77議席を上回り、現行制度で1政党としては最多を記録。前回自民党に明け渡した比例第1党の座も取り戻した。自民党は過去最低だった00年の56議席を下回る55議席にとどまり明暗を分けた。
自民党は前回の77議席を大きく下回った。公明党も過去最低の21議席。共産党は前回と同じ9議席、社民党は前回より2減の4議席を獲得した。みんなの党は初の3議席、諸派の新党大地は1議席を得た。
民主党は全11ブロックでそれぞれ前回より議席を上積みし、前回の61議席を大きく超えた。逆に自民党は全ブロックで民主党を下回る惨敗だった。
公明党は近畿ブロックで5議席、九州で3議席などを得たが前回の23議席に届かなかった。共産党は近畿で3議席、社民党は東北などで議席を獲得した。みんなの党は北関東、南関東、東京で各1議席。地域政党の大地は前回に続き北海道で1議席を守った。
民主党は近畿ブロックで比例獲得議席に比べ候補の数が足りなくなり、2議席を他党に譲った。みんなの党も公選法の規定で東海、近畿両ブロックの各1議席を手放した。これら4議席は自民2、公明1、民主1に配分された。
2009/08/31 03:04 【共同通信】
民主党、歴史的勝利!!! おめでとう!!!!
みんなの党、首相指名は鳩山氏=衆院選
みんなの党は、公示前の4議席を上回る5議席を獲得し、安堵(あんど)の空気が広がった。渡辺喜美代表は31日未明、都内のホテルで記者会見し、「民主党から連立への参加を求められれば、協力は惜しまない」と表明。首相指名選挙への対応について「政権交代勢力を名乗る以上、鳩山由紀夫民主党代表に投票すると思う」と述べた。みんなの党は、与野党伯仲の中でキャスチングボートを握る戦略を描いたが、民主党圧勝という結果で転換を余儀なくされた。連立政権に加われなければ、小政党として埋没しかねないが、渡辺氏は「来年は参院選がある。政界再編の旗を掲げ続ける。5議席を獲得できたことは非常に大きなバネになる」と語った。 (2009/08/31-04:11時事通信)
「政治的な大変動」=米メディア、民主圧勝を速報-衆院選海外反響
【ワシントン時事】CNNなど米主要メディアは30日、衆院選での民主党圧勝について、「政治的な大変動が起きた」などと一斉に電子版で速報、関心の高さを示した。
CNNは「約半世紀、日本を統治してきた自民党にうんざりした有権者が野党に地滑り的な勝利を与えた」と報道。ワシントン・ポストは民主党の政策を紹介するとともに「最初の課題は官僚機構の大改革になる」と指摘した。
一方、ニューヨーク・タイムズは「民主党の勝利は同党への有権者の支持というより自民党に対する拒否だ」と解説。ウォール・ストリート・ジャーナルは「国民の多くはここ数年の格差拡大にうんざりし、規制緩和を非難している」と報じた。 (2009/08/30-時事通信)
[東京 30日 ロイター] 第45回衆院選の大勢が30日夜に確定し、民主党が過半数を超える議席を獲得、民主党を中心とする新政権の誕生が確実となった。子ども手当や高速道路無料化、暫定税率廃止などの政策を訴えて「政権選択選挙」に勝利した民主党のマニフェスト(政権公約)の要旨は以下の通り。
<経済成長戦略>
●子ども手当、高校無償化、高速道路無料化、暫定税率廃止などの政策により、家計の可処分所得を増やし、消費を拡大。日本経済を内需主導に転換し、安定した経済成長を実現。
●IT(情報技術)、バイオ、ナノテクなど先端技術の開発・普及を支援。地球温暖化対策では、国の大胆な支援で技術力をさらに高め、環境関連産業を将来の成長産業に育てる。
●農業の戸別所得補償、医療・介護人材の処遇改善などにより、大きな雇用を創出する産業に育てる。
●高速道路の原則無料化は10年度から段階的に導入し、12年度から完全実施に移行。
●景気状況に配慮しつつ、最低賃金の全国平均1000円を目指す。
●燃料電池、超伝導、バイオマスなど環境技術の研究開発・実用化を進める。
●新エネルギー・省エネルギー技術を活用し、イノベーションなどによる新産業を育成する。
<税財政>
●首相直属の「国家戦略局」を設置し、政治主導で予算の骨格を策定。
●予算のムダ削減や埋蔵金の活用、租税特別措置の見直しで政策財源を4年目に16.8兆円捻出。
●特別会計をゼロベースで見直し、必要不可欠なもの以外は廃止。
●ガソリン税などの暫定税率の廃止は10年度から実施。2.5兆円の減税。
●将来的にガソリン税、軽油引取税は「地球温暖化対策税(仮称)」に一本化、自動車取得税は廃止。
●中小企業向けの法人税率を現在の18%から11%に引き下げる。
<年金・医療>
●年金制度を一元化し、「所得比例年金」「最低保障年金」などを創設するための法律を2013年度までに成立させる。
●「最低保障年金」は消費税を財源とし、全ての人が7万円を受給。「所得比例年金」を一定額以上受給できる人は「最低保障年金」を減額。
●政権獲得最初の2年間は「消えた年金」問題など年金記録問題に集中的に取り組む。
●後期高齢者医療制度は廃止。
<子育て・教育>
●中学卒業まで1人当たり月額2万6000円の子ども手当を支給(2010年度は半額でスタートし、11年度から満額を実施する)。
●公立高校の実質無償化、私立高校生には年額12万円(低所得世帯は24万円)を助成。
●大学生など希望者全員が受けられる奨学金制度を創設。
●2009年度に廃止された生活保護の母子加算の復活。父子家庭にも児童扶養手当を支給。
●出産時に55万円までの助成。
●「保育ママ」の増員、認可保育所の増設。
●「子ども家庭省(仮称)」の設置を検討。
<地域活性化>
●国と地方の協議の場を法律に基づいて設置。
●「行政刷新会議(仮称)」を設置し、基礎的自治体が対応可能な事務事業の権限と財源を大幅に移譲。
●「ひもつき補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」として交付。
●国の出先機関を原則廃止。
●郵政株式売却凍結法を可及的速やかに成立させる。
<外交・安保>
●日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。
●米国との間で自由貿易協定(FTA)の交渉を促進し、貿易・投資の自由化を進める。
●中国、韓国をはじめ、アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げる。
●アジア・太平洋諸国をはじめとして、世界の国々との投資・労働や知的財産など広い分野を含む経済連携協定(EPA)、FTAの交渉を積極的に推進する。
●北朝鮮の核実験とミサイル発射は容認できない。貨物検査の実施を含め断固とした措置をとる。
●拉致問題は国の責任において解決に全力を尽くす。
●国連を重視した世界平和の構築をめざし、国連改革を主導する。
<環境>
●温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%削減、2050年までに60%超減を目標とする。
●キャップ&トレード方式による実効ある国内排出量取引市場を創設。
●地球温暖化対策税の導入を検討。
●全量買い取り方式の再生可能エネルギーに対する固定価格買取制度を早期に導入。
●住宅用などの太陽光パネル、環境対応車、省エネ家電などの購入を助成する。
●新エネルギー・省エネルギー技術を活用し、イノベーションなどによる新産業を育成。
