全国学力テストの結果は開示すべきか!!?? | 東京リーシングと土地活用戦記

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(日経BPnet 前屋毅=ジャーナリスト)

 2009年4月21日に実施された「全国学力・学習状況調査」の結果を、文部科学省は8月中にも各教育委員会に公表する。その詳細を外部に開示するかどうかは、各教育委員会の判断に委ねられている。
 今年(2009年)4月21日に実施された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の結果を、文部科学省(文科省)は8月中にも各教育委員会に公表する。その詳細を外部に開示するかどうかは、各教育委員会の判断に委ねられている。文科省は開示の自粛を求めているが、それに逆らって開示に踏み切った教育委員会が昨年も少なくなかった。今年も開示をめぐる騒動があちこちで起きそうな気配だ。

すでに始まっている競争激化

 全国学力テストの結果を細かく、たとえば学校別順位などで開示するかどうかについては論争が続いている。
 テストを実施している文科省は「過度の競争が発生することを懸念する」として、学校の自主的公表以外は認めていない。地域の教育委員会が学校別に順位を開示して、学校間の競争が激しくなる事態は避けたいと文科省は考えているわけだ。ただし、都道府県別順位は文科省自らが公表している。その段階ですでに「過度の競争」に火をつけてしまっている。

 大阪府の橋下徹知事は、2008年度の全国学力テストにおける大阪府の順位に烈火のごとく怒った。公立小学校で全国41位、中学校では45位という、下位の成績だったからだ。橋下知事は「教育委員会には最悪だと言いたい」と述べ、「このザマは何なんだ」とさえいい放った。

 橋下知事は市町村教育委員会に対して、全国学力テスト結果の開示も強く求めた。しかし文科省を重視する市町村教育委員会は、橋下知事の要求を拒否する。この拒否に対しても橋下知事は怒りを露わにした。大阪府箕面市の地元FM局の公開生放送に出演した橋下知事は、「くそ教育委員会が、みんな『発表しない』というんです」と発言したのだ。そして放送終了後に記者団に、「(公表による)競争を甘受するかどうかは市民の判断だ」と述べている。結果開示が競争につながることを理解したうえでの発言だったわけだ。

 今年度の結果開示について橋下知事は「過度の競争がないか、しっかり見たうえで判断したい」と全国学力テスト実施直前には語っている。ただし橋下知事は「百ます計算」で知られる陰山英男氏を府教育委員に起用したり、リクルート出身の藤原和博氏を府特別顧問に迎えるなどしている。藤原氏は和田中学(東京都杉並区)の元校長で、公立中学としては初めて学習塾による補習を実施して注目を集めた人物である。

 つまり橋下知事は「学力向上」を目指す教育改革に積極的な姿勢を崩してはいないのだ。今年も全国学力テストの開示を知事として求めてくることは間違いなく、その対応に市町村教育委員会は今から苦慮しているという。

結果開示を求める保護者

 全国学力テストの結果開示を強く要求しているのは、自県の順位にこだわる知事ばかりではない。今年6月5日、政府の規制改革会議は全国学力テストの結果開示に関する教育委員会と保護者の意識調査の結果を発表した。それによれば、保護者の67.3%が学校別成績の開示を求めている。その理由としては、「学力向上は学校(教員)の責務だから」が56.8%で最も多かった。

 つまり保護者は、第一に学力向上こそを学校に求めており、学力向上が実現しているかどうかを「監視」するために全国学力テストの結果開示を求めていることになる。こうなると学校としては、テスト結果の順位が上位にくるように努力しなければならなくなる。下位の順位なら、大阪府の橋下知事が怒ったように、いや、それ以上の怒りを保護者からぶつけられることになるからだ。
 保護者が開示を求める理由はまだある。「学校選択のための基本情報」というものだ。どの学校に自分の子どもを通わせるのか、全国学力テストの結果で判断するというわけである。子どもの学力優先の保護者にしてみれば、「全国学力テストで成績上位の学校=良い学校」なのだ。
 全国学力テストの結果で学校が選ばれるようになれば、成績下位の学校には生徒が集まらないことになってしまいかねない。学校を自由に選べる「学校選択制」が広まりつつあるなか、学校側にしてみれば深刻な問題である。やはり、学校は必死で競争するしかない。つまり、保護者は学校間の競争が激化するのを望んでいるのだ。

文科省vs知事の戦い

 学校に競争を強いることになる全国学力テストの結果開示を求める保護者が多いなかで、教育委員会は開示に難色を示している。同じ規制改革会議の調査で、市区教育委員会の86.7%が開示すべきではないと回答しているのだ。
 教育委員会が反対しているのは、それが文科省の方針だからである。全国学力テストの結果開示は各教育委員会の判断に任されることになってはいるものの、「文科省直轄」である教育委員会としては、その方針に逆らえないからだ。
 昨年9月8日の記者会見で、寺田典城・秋田県知事(当時)は、全国学力テストの結果を市町村教育委員会が開示しない場合、知事の責任において開示する可能性を示唆した。そして12月25日、知事は県内の前25市町村別の小中学校の成績を公表した。市町村別の成績を全面開示したのは、都道府県レベルでは全国初となった。
 この寺田知事の振る舞いに、文科省が不快感を覚えないはずはない。今年1月、4月に予定されていた秋田県知事選に、銭谷真美・文科省事務次官が立候補を前向きに検討している、と一部マスコミが報じた。この時点で寺田知事は立候補について明言していなかったが、事実なら文科省方針に反した寺田知事に対する文科省の「刺客」ということで、ちょっとした話題になった。それほど文科省は寺田知事の行為に不満をもっていた。
 結果として、銭谷事務次官の出馬は噂だけで終わったが、寺田知事も「任期は3期まで」という公約を守って出馬しなかった。しかし寺田知事や民主党の支援を受けて立候補した川口博氏は、自民党と社民党が支援した佐竹敬久氏に破れた。文科省の刺客が勝ったといえなくもない。
 そして今年は、「現在の知事は各教育委員会の判断に任せる方針で、自ら開示する方針はもっていない」(秋田県教育委員会)という状況だ。文科省としては、「一安心」といったところかもしれない。

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結果開示は教育の荒廃を招く

 各教育委員会による全国学力テストの結果開示については、文科省が公表した後で、さまざまな動きがあるはずだ。大阪府の橋下知事をはじめとして、開示をためらう教育委員会に業を煮やして自ら開示に踏み切る知事がでてくる可能性もある。保護者の要求に逆らえず、文科省に遠慮しながらも開示を決意する教育委員会がでてくる可能性も少なくはない。そうなれば、学校間での競争激化は避けられなくなる。

 そもそも全国学力テストは、英国のサッチャー政権による教育改革を手本とした「教育再生」を目指す安倍晋三政権の時代に実施が始まった。その英国でも日本の全国学力テストと同様の全国共通テストが実施されており、成績によって学校をランク付けしている。当然ながら競争は激化し、ランクの低い学校には生徒が集まらず教育環境が悪化するという問題が生じている。

 日本でも学校をランク付けするような結果開示が進めば、英国と同じような問題を抱えることになるのは間違いない。教育の格差は今以上に広がり、教育現場の荒廃もいっそう進むことにもなりかねない。なにより、テストの成績だけが全てという現在でも問題とされている風潮を、ますます助長させることになるにちがいない。それは、子どもの成長にとって望ましいことだとは思えない。政治的なことでもなく、文科省の顔色をうかがうのでもない、子どものことを考えた全国学力テストの結果開示についての議論が進むことを望みたい。


前屋毅(まえや・つよし)東京・リーシングと土地活用のビジネス戦記

 1954年生まれ。『週刊ポスト』記者を経てフリージャーナリストに。企業、経済、社会問題をテーマに執筆している。著書に『全証言 東芝クレーマー事件』『安全な牛肉』(いずれも小学館文庫)、『成功への転身——企業変質の時代をどう生きるか』(大村書店)、『ゴーン革命と日産社員——日本人はダメだったのか?』(小学館文庫)、『学校が学習塾にのみこまれる日』(朝日新聞社)などがある。


 なんか、平均点数が高い?? 問題が、簡単なんだろうか???

 わたしは、中高公立でしたが、全国学力テストの結果は開示は、賛成ですね・・

 特に、勉強嫌いの子供達の成績も、格段とアップすると思うね・・



中学第3学年・学力テストの感想です。私たちの学校では国語と数学のみが実施されました。問題はとても簡単で、数学に至っては45分の試験時間があるのに10分ほどで終わってしまうような問題でした。ご参考までに。

Posted by ミミィ at 2007年04月25日