[東京 5日 ロイター] 日本政府は5日午前、北朝鮮が同日11時半ごろ、飛翔体を発射したと発表した。河村建夫官房長官は同日正午から緊急会見し、日本領土内への落下物と被害は確認されておらず、日本政府は、ミサイル迎撃システムを作動させなかったとした。
同時に今回の発射は極めて遺憾であり、北朝鮮に厳重に抗議すると述べた。
また、麻生太郎首相は飛翔体発射直後、首相官邸で記者団に対し、安全の確認や情報の収集を徹底するよう指示したことを明らかにした。
河村官房長官によると、飛翔体の第1段ブースターは秋田県沖の日本海に落下し、その後、午前11時37分に東北地方の上空を通過。第2段ブースターと見られる落下物が、午前11時43分に日本から1270キロ離れた太平洋上に落下した。
河村官房長官は、厳重に警戒していた迎撃システムは作動させず、破壊措置は実施しなかったことも確認した。
また、ミサイルではなく、衛星を搭載したロケットの発射でも国連決議に違反しているとの日本の立場をあらためて指摘し、北朝鮮の発射を強く批判した。
ただ、ミサイルか衛星搭載のロケットの発射だったのかは、今のところ確認できていいないとした。
一方、韓国KBSテレビは同日、青瓦台(韓国大統領府)の政府当局者の発言として、北朝鮮が5日、長距離ロケットを発射したと伝えた。
また、米国務省のラッシュ報道官は、記者団との電話会議で、北朝鮮が5日0230GMT(日本時間午前11時半)にミサイルを発射したことを確認した。詳細についての情報はないとしている。
同報道官は「発射があった。ミサイルのタイプについては分からない」と述べた。
とくに、日本政府は、
ミサイル迎撃システムを作動させなかったのが、
よかったですね・・
平和が一番です!!
21世紀のイソップ物語
テポドン2、イソップ寓話に見る北朝鮮問題

イソップ寓話は、教訓が含まれていることで有名だ。勤勉な者と、近道をしたがる者、駄々をこねる者。現在に引き継がれ、子供の絵本にもたくさん登場する。
・獅子の皮を纏ったロバ
猟師が天日に干していた獅子の皮をロバが見つけ、それを纏い、自分の村に帰ると、人も動物も逃げ出した。有頂天になり、声を張り上げ、嘶(いなな)いていたが、ほどなくロバであることがばれる。結局、主人にこん棒で滅多打ちにされ、ほどなくやってきたキツネに「お前の声でわかったのさ」と言われた。
この寓話では、ロバは北朝鮮だし、獅子の皮は、核開発や大型ミサイルの開発である。獅子が米国であれば、米国と対等に振る舞い、吼えたいという欲求に駆られるのであろう。
開発を指示するのは独裁者。あるいはその側近。開発を担う現場の研究者は少ない予算で無理難題をこなし、失脚しないように自らの保身に走る。成果は大きく掲げられ、目先の辻褄合わせに使われる。これは、50年代後半~80年代前半にかけ、社会主義国で多く見られた傾向だが、ネットワークが発達し、世界が一つになるなか、市場性とパフォーマンスを考え、今ではあまり見掛けない手法だ。
それでも、まだ世界にはこうした手法を採る国も残っている。そうした国の主たる経済活動は何か。あくまで自国内で完結している間は、人道的な問題として国際社会は対応するが、世界にリスクを拡散させるのであれば、強く自制を求めることになる。つまりは、より強力な経済制裁へと動く。
・ライオンの分け前
ライオンとロバとキツネが狩りに出かけた。たくさん獲物が取れたので分配することになり、ロバが平等に分けたところ、ライオンは怒ってロバを食べてしまう。キツネに再度分配を命じたところ、大部分をライオンのものとし、自らは僅かを取っただけだった。ライオンがなぜこのように分けたのかを聞くと、「ロバの運命が私にこの分け方を教えてくれました」と答えた。
ここでは、ライオンが誰かは問わない。人によっては、ライオンを北の指導者と読むだろう。いや、ライオンは先進国であり、米国そのものだと考える人もいよう。あるいは、北朝鮮の兄弟(友好)国であり、保護者であり、お目付け役である中国やロシアと考える人もいよう。
・農夫とその子供たち
ある農夫に働かない3人の子供がいた。年老いた農夫が亡くなる間際に、畑に宝物が隠してあるので、深く掘り起こしてみよと子供達に言い残す。子供達は、言いつけ通り畑の隅々を深く掘り返したが、宝物は見つからなかった。しかし、翌年の収穫は、畑がよく耕されたことから、今までにない大豊作に恵まれた。
北朝鮮は、国際社会での交渉に有利なツールを獲得しようとしている。政権を交代するのであれば、その前までに出来ることはやっておく。その後、穏やかな、より交渉を円滑に遂行できる者へと引き継げば、新たな政権はスムーズに始動するはずだ。問題は、どのようなビジョンを書き、豊作へと繋げるかであり、聞きわけが良くなって、そのまま没落し、消えてなくなっては元も子もない。
・すっぱい葡萄
たわわに実ったおいしそうなブドウをキツネが見つけ、食べようとして飛び上がるが、届かない。何度跳躍してもついに届かず、キツネは怒りと悔しさで「どうせこんな葡萄は、すっぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と捨て台詞を残して去ってゆく。
国際社会への仲間入りを果たすには、経済特区を設け、首都ピョンヤンをガラス張りにし、情報公開を続けることが必要だ。それにはコストがかかる。まして、先端技術のキャッチアップのために、国民に回すべき予算が回らずに耐乏生活を強いている。これらが、人権問題として国際社会に問題視される。
林志行(りん・しこう)
シンクタンク代表。外交官の父と各地を転々。日中英台・4カ国語を操る。大手シンクタンクを経て、2003年1月、国際戦略デザイン研究所を設立。代表取締役に就任。NikkeiBP

