イーメックス「リチウムイオンキャパシタ」 蓄電10倍 長寿命・低コスト
2009/1/6 フジサンケイ
イーメックスが開発した大容量リチウムイオンキャパシタ。電気自動車への実用化も期待される
人工筋肉などの研究開発ベンチャーのイーメックス(大阪府吹田市)は、蓄電部品「リチウムイオンキャパシタ」について蓄電性能は従来の10倍に、エネルギー密度では従来の5倍の性能を実現した。従来のリチウムイオンキャパシタの技術的な課題となっていた蓄電、エネルギー密度の低さを克服したことで、普及が加速しそうだ。今後の研究成果次第で、現在、蓄電部品分野の勝ち組の名をほしいままにしているリチウムイオン電池の座を脅かす存在になる可能性もある。
従来のリチウムイオンキャパシタのエネルギー密度は低く、リチウムイオン電池の約30分の1とされている。性能の高さからリチウムイオン電池は、パソコンや携帯電話などその用途は拡大。蓄電装置の主役の座に君臨している。
しかし、リチウムイオン電池にも技術的な課題がある。蓄電装置内で化学反応を伴うため製品の寿命は約2年と短いうえ、発火する恐れがあるなど安全性を疑問視する声も少なくない。
一方、リチウムイオンキャパシタの蓄電は化学反応によるものではないため劣化が少なく、製品寿命は10年以上と長いのがウリだ。さらに「使用する材料費も安いため、生産コストをリチウムイオン電池よりも低く抑えることができる」(瀬和信吾社長)という。電気自動車を開発する一部の自動車メーカーからは長寿命と生産コストの安さからリチウムイオンキャパシタへの注目度が高まりつつある。
リチウムイオンキャパシタは、電極に炭素を利用するのが一般的だが、イーメックスは人工筋肉の開発などで培った技術を応用した化学めっきで作られた金属電極を採用。蓄電性能は従来のリチウムイオンキャパシタと比べて10倍と大幅にアップした。エネルギー密度も大幅に向上した。高分子キャパシタは、容量1リットル当たりのエネルギー密度を従来のリチウムイオンキャパシタの約5倍となる100ワット(毎時)を実現した。リチウムイオン電池のエネルギー密度は300ワットと新技術よりも3倍以上もある。しかし、安全性と寿命を確保するため、電気自動車などではエネルギー密度の全能力の約10%にあたる30ワットしか使用していない。「当社が開発した技術は現在の電気自動車に要求される3倍以上のエネルギー密度を実現しており、電気自動車への本格的な実用化に大きく貢献できる」(瀬和社長)と自信をみせている。
歴史
電解液にリチウム塩を使用しているキャパシタは既に昭栄エレクトロニクス(2007年3月より太陽誘電の子会社化)がコイン型タイプのキャパシタに適用、実用しているが、積層型、捲回型等、大型タイプのキャパシタに対しては、リチウムプレドープの困難さからこれまで実用に至っていなかった。
2005年11月に富士重工業が負極材料にポリアセン系材料を用いて負極へリチウムイオンを大量にプレドーピングするキャパシタの技術を公表したことによってリチウムイオンキャパシタの開発が加速した。
富士重工業が公表したリチウムイオンキャパシタの技術はカネボウが開発したもの。 カネボウは、古くからポリアセンなどを材料に用いた蓄電池の研究開発に熱心で、大手電機メーカーと肩を並べるほどの技術力を備えていたが電池事業が売却対象となり、ポリアセン・キャパシタなどの技術は2004年12月に携帯機器用の蓄電池などの開発を手がける昭栄エレクトロニクスへ譲渡された。
その後、富士重工業は2006年2月に日本ミクロコーティングに、2006年6月に昭栄エレクトロニクスにそれぞれリチウムイオンキャパシタに関する技術を供与。
2008年11月時点で旭化成エレクトロニクスや太陽誘電(昭栄エレクトロニクス)、アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ、NECトーキン、FDK、JMエナジー、日立エーアイシーなどがリチウムイオンキャパシタを開発中で、既に製品出荷を始めている企業もある。
原理
リチウムイオンキャパシタは正極と負極の原理が異なる非対称キャパシタの一種で、リチウムイオン二次電池の負極と電気二重層の正極を組み合わせた構造になっており、正極が電気二重層を形成し物理的な作用で充放電するのに対し、負極はリチウムの化学反応によって充放電する。 従来のキャパシタに比べてエネルギー密度が高いのは、この負極のプレドーピングによって負極の静電容量が増大されていることが大きく起因している。
実用例
太陽光発電の蓄電用
風力発電の蓄電用
自動車の補助電源(パワーアシスト)
産業機械
街灯電源
Wikipedia
2009年 1月 5日(月) 10時16分
FDK <6955> が49円高の158円まで買われ、午前10時11分現在、東証1部で値上がり率トップ。4日付日本経済新聞で同社が09年春をメドに次世代の蓄電装置である「リチウムイオンキャパシター」の量産を始めると報じられ、材料視されている。2012年までに最大50億円を投資し、生産ラインを拡張、月間50万個を生産するとしている。
[ 株式新聞ダイジェスト ]
提供:モーニングスター社
むずかしい・・・・
やはり今年は、リチウム電池の時代のようです!!