日本が今も不況に向かって「着実に」歩を進めていること、衆目の一致するところだろう。この不況の原因として、米国のサブプライムローン問題をやり玉に挙げるエコノミストや政府筋関係者は多いが、それは明らかに間違いである。まったく無関係であるとは言うまいが、少なくともサブプライム問題が起こる以前、昨年の8月くらいから日本の景気が下降していたのは否めない事実なのだから。
金融庁が引き起こした官製不況も大きい。急騰し始めたJ-REIT(日本版不動産投資信託)を行うファンドに対して、業務改善命令を多発したことだ。その結果、海外の資金が日本から逃げていった。サブプライムローン問題が起こったのはその後だから、「サブプライムで日本が不況に」というのは偽りだというのはここからも分かるだろう。
日本からお金が逃げていったきっかけは、サブプライムではない。ブルドックソースのような対応なのだ。国がこのような退屈な会社でも「命を掛けて外資から守る」などと言うから、外国の投資家が日本に投資するのは危険と熱が冷めてしまったのだ。グラフを見れば一目瞭然である。特に外国人の株式売買額を見てほしい。売り越しが増えた瞬間から、株価は下落している。日本の資金だけなら1万2000円以下というのが東証の実力にすぎないのだ。[Nikei BPnet 大前 研一氏コラム
2008年5月21日]
最近話題になっている、金融機関の総量規制、六月危機など、心配ですね。
