(つづきfrom#14)
世の中、口で言っても話が通じないことがあります。そして不思議なことに、「何回言っても聞いてくれない!」と怒る人は、「言っても無駄だ」と現状を理解しながら、その無駄なこと(言って聞かせること)を繰り返すようです。ときには「言っても仕方ないこと」なのであきらめようとも考えますが、気がつくと繰り返している、といった人もいるでしょう。
この「何度も注意する人」と「何度言われても聞かない人」は、正反対のようで実は似た者同士なのかもしれません。二人ともガンコに同じことを繰り返しています。注意された人は「そんなの分かってる」あるいは「次は気をつけよう」と頭で思っているのに、それができず繰り返しているかもしれません。これは、注意する人が「言っても無駄だ」と頭では分かりながらも言わずにいられないこととそっくりです。
このような何度注意して解決されない「問題」や、解決しようと努力しているのにうまくいかない「問題」に注目した人たちがいます。その人たちのセラピー(ブリーフセラピー)では、次のことが基本的な前提(変化の原理)とされています。
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カウンセリングに持ち込まれる類の「問題」は、何らかの「行動」によってのみ存続する
(「問題」の存続には、何かしらの「行動」によるエネルギー補給が必要だ) -
その「行動」が、適切に変えられるか取り除かれれば、「問題」は解決ないし消失する
つまり、「問題」は存続させるほうが大変だし、自然の理に反しているんだ! といった考えです。たとえば「悪い子だ」と言われる生き方を続けるのは、とても大変だと思いませんか? 幼い頃ならまだしも、中学・高校・社会人と成長するほど世間の風は厳しくなります。多くの場合、どこかの段階で「悪い子」を手放すことになるでしょう。
水が高いところから低い所に流れるように、「問題は、存続せずに消えていくのが自然の流れなんだ」という考え方を、みなさんにもぜひ知ってもらい! というのが今回お伝えしたかったことです。
その考えとは逆に、「この問題はきっと根が深く、簡単には変化しないだろう」という考えで問題解決に取り組んだとき、その解決のための行動が「問題の存続」につながることがあります。「悪い子」を手放しかけている人に対して、「まだ油断できない、きっとまた悪さをするだろう」という考えで厳しく接すること(行動)が、せっかく始まったプラスの変化を帳消しにしてしまって「悪い子」を存続させてしまう。宿題をやろうと思い始めている子どもが、「宿題やったの!」と言われたことで、やる気がなくなってしまう、なども同じですね。
もし、何らかの努力を続けても「問題」が解決しないなら、そこで行われている「解決のための努力」が問題を長引かせている、という「悪循環」にハマっている可能性があります。悪循環に気づかず「何とかしようする努力が足りないんだ」と考えて頑張れば頑張るほど、ますますドツボにハマるでしょう。真面目すぎる人、「こうだ!」と信じたことは決して曲げないタイプの人ほど、この悪順から抜けられずに「問題」を長引かせてしまいそうです。
もし、努力を続けても問題がなくならないなら、まずは「頑張って何とかしよう」という解決努力を手放すことが必要かもしれません。あるいは「押してもダメなら引いてみな」レベルの、大きな発想の転換が必要なのかもしれません。
それはとても勇気のいることかもしれません。思い切って発想を転換していくためには、聞くだけでイライラするような「自分とはまったく違う考え」が役に立つことがあります!(自分で悪循環に気づくことは難しいです)
あなたは、意見の合わない人の話に耳をか傾けること、できていますか? 解決のヒントは、まわりの人がすでに与えてくれているかもしれません!
(つづくto#16)

