来年の2015年モデルのロードバイクの価格設定をどうするか?
各ブランド代理店責任者の方々は「売れ行き」を左右する価格設定に今頃頭を悩ませているはずです。
毎年この価格設定に「?」のつく機種が多くあります。
特にアルテグラ仕様のロードバイク完成車の価格設定には「??」です。
完成車に使われるシマノコンポセットだけの価格を比べると、
「Shimano 4600 TIAGRA 10s(シマノティアグラ)」コンポフルセットの税抜定価は約¥45,000です。
「Shimano 5700 105 10s(シマノ)」コンポフルセットの税抜定価は約¥56,000です。
「Shimano 6800 ULTEGRA 11s(シマノティアグラ)」コンポフルセットの税抜定価は約¥89,000です。
コンポセットの価格差だけを見ると「TIAGRA」と「105」の差は¥11,000、
「105」と「ULTEGRA」の差は¥32,000、
「TIAGRA」と「ULTEGRA」の差は¥44,000となります。
なのに!
同じフレームを使っているにもかかわらず、完成車の仕様で価格差が広がり過ぎているメーカーが多すぎるのです。
ホイールやハンドルまわりのパーツが少し変更されていることはありますが、それでも価格差はあり過ぎです。
例を挙げると、
COLNAGO(コルナゴ)STRADA SL 完成車の仕様別の税抜定価は、
2014 STRADA SL TIAGRA 完成車 ¥158,000
2014 STRADA SL 105 完成車 ¥185,000
2014 STRADA SL ULTEGRA 完成車 ¥265,000
全く同じフレームなのに「TIAGRA仕様」と「105仕様」の差は¥27,000、「105仕様」と「アルテグラ仕様」の差は¥80,000、「TIAGR仕様」と「ULTEGRA仕様」の差は¥107,000もあります。
ANCHOR(アンカー)RL8 完成車の仕様別の税抜定価は、
2014 RL8 EQUIPE 105 完成車 ¥267,429
2014 RL8 ELITE ULTEGRA 完成車 ¥333,333
全く同じフレームなのに「105仕様」と「アルテグラ仕様」の差は¥65,904 もあります。
BMC(ビーエムシー)timemachine SLR02 完成車の仕様別の税抜定価は、
2014 timemachine SLR02 105 完成車 ¥280,000
2014 timemachine SLR02 ULTEGRA 完成車 ¥400,0000
全く同じフレームなのに「105仕様」と「アルテグラ仕様」の差は¥120,000 もあります。
仕様別でホイールが異なりますがそれだけでこの価格差はあり過ぎです。
PINARELLO(ピナレロ)MARVEL 30.12 THINK 2 CARBON 30HM12K 完成車の仕様別の税抜定価は、
2014 MARVEL 30.12 THINK 2 CARBON 30HM12K TIAGRA 完成車 ¥284,000
2014 MARVEL 30.12 THINK 2 CARBON 30HM12K 105 完成車 ¥341,905
2014 MARVEL 30.12 THINK 2 CARBON 30HM12K ULTEGRA 完成車 ¥418,095
全く同じフレームなのに「TIAGRA仕様」と「105仕様」の差は¥57,905、「105仕様」と「アルテグラ仕様」の差は¥76,190、「TIAGR仕様」と「ULTEGRA仕様」の差は¥134,095 もあります。
CANNONDALE(キャノンデール)SUPERSIX EVO 完成車の仕様別の税抜定価は、
2014 SUPERSIX EVO 6 TIAGRA 完成車 ¥218,095
2014 SUPERSIX EVO 5 105 完成車 ¥246,666
2014 SUPERSIX EVO 3 ULTEGRA 完成車 ¥351,428
全く同じフレームなのに「TIAGRA仕様」と「105仕様」の差は¥28,571、「105仕様」と「アルテグラ仕様」の差は¥104,762、「TIAGR仕様」と「ULTEGRA仕様」の差は¥133,333 もあります。
キャノンデールは仕様別でホイールグレードを少し変えていて、アルテグラ仕様に「カーボンクランク」を使うことで価格差を「わかりにくく」しています。
さて問題なのはアルテグラ仕様の完成車を購入する場合です。
使われているフレームが同じで、アルテグラ仕様の完成車価格とその下位グレードコンポ「TIAGRA」や「105」仕様の価格差が¥89,000以上開いていれば、「TIAGRA」や「105」仕様を購入して、別に「アルテグラコンポ」を購入して、組み替えれば、同じことになります。
その際、元々付いていた「TIAGRA」や「105」コンポが1台分余りますから、手持ちの他のロードバイクに付けたり、他者に売却する等すれば、かなり安く「アルテグラ完成車」を手に入れることができるのです。
「アルテグラ仕様」と下位グレードコンポ「TIAGRA」や「105」仕様の価格差が「¥70,000」ぐらいが目安になると思われます。それ以上離れている場合は、「TIAGRA」や「105」仕様を注文時に「アルテグラ仕様」にコンポ変更し、元々「アルテグラ仕様」に当てようとしていた差額分を「ホイールのグレードアップ代金」に回す、これが得する買い方だと思います。
アルテグラ仕様の完成車そのものの色等が気に入っている人は別ですが。
2015年モデルとして各ロードメーカーから発売されるロードバイクに採用されるはずの新型11スピードコンポ「Shimano 5800 105」の税抜定価は¥59,000です。
「アルテグラコンポ」との価格差は¥30,000となります。
2015年のロードバイクを購入される人、特に「アルテグラ仕様」の完成車を購入する予定の人はそのまま「アルテグラ仕様」にするのか、「あえて105コンポ以下の仕様にしてアルテグラ仕様に改造するのか」を良く考えてご購入下さい。