ロードバイクのフレームサイズが購入されるお客様に適応しているのかどうかを判断する数値として、今までは「ホリゾンタルトップチューブ長」を目安に考えてきました。
フレームのヘッドチューブとトップチューブの接合部の中心から水平にのばした線と、シートチューブの中心(スローピングフレームの場合はシートチューブ延長上の仮想点)が交わるまでの長さが「ホリゾンタルトップチューブ長」となります。
数値で表される「ホリゾンタルトップチューブ長」と「スタック&リーチ」(3/18 blog)の違いを例で挙げていきたいと思います。
上記の2機種は2014年キャノンデールのカーボンロードバイクで、上がレース仕様の「SUPERSIX EVO HI-Mod 2 Dura Ace」、下がロングライド仕様の「SYNAPSE CARBON Hi-Mod 2 RED」です。
ジオメトリー表で共に56サイズを比べてみると、「HORIZONTAL TOP TUBE LENGHT」(ホリゾンタルトップチューブ長)は、「SUPERSIX EVO」が 56cm、「SYNAPSE CARBON」が56.1cm、差は0.1cmです。
わずか1mmの差ですから「サイズは同じようなもの」と考えてはいけません。
「STACK」(スタック)と「REACH」(リーチ)でみると次のような差がでます。
「STACK」(スタック)は、「SUPERSIX EVO」が 55.8cm、「SYNAPSE CARBON」が59.0cm、差は3.2cmです。
「REACH」(リーチ)は、「SUPERSIX EVO」が 39.5cm、「SYNAPSE CARBON」が38.6cm、差は0.9cmです。
このことから、「ホリゾンタルトップチューブ長」がほぼ同じでも、(ステム下に同じスぺーサーがある場合)「SYNAPSE CARBON」は「SUPERSIX EVO」に比べて3.2cm高いハンドル位置になり、(同じ長さのステムを使うと)「SYNAPSE CARBON」は「SUPERSIX EVO」に比べて0.9cmハンドル位置が近くなることがわかります。
ですから、ロードバイクを購入されるされる場合、「機種選択」に加えて「サイズ選択」の要素にも「STACK」(スタック)と「REACH」(リーチ)は重要な数値となってくるのです。(「ホリゾンタルトップチューブ長」だけでは無理です。)