今回で6回目の出場の柴又100k。
ここでは当日どんなふうに走っていたか備忘録にしてみます。
 
当日は、いつも通り前日上野のカプセルホテルに泊まり、当日始発で柴又へ。
今回は現地でゼッケンやランナーズチップをつけたりしていたのであまりゆっくりすることなく、
スタート10分前にスタート地点へ。
なんかいつもよりごった返しているような感じがしました。
 
フルマラソンほど緊張しないんだけれど、
今日はどれだけ苦しむことになるのか、
ちょっとビビリ気味に号砲を待ちます。
(まぁ、距離の練習全くといいほどしてないんで、どれだけ走れるか不安いっぱいですから。)
 
で、号砲。
それでは、100kmの長い旅。
行ってきますって感じです。
 

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【Start~5km】
スタートでごちゃごちゃしている割には速いペースで走ってしまいました。
自分ではスピードの出しすぎとは思っていなかったんですが。
この区間、ほぼ5分/kmを切るペースで走り抜けました。


【5km ~10km】
この区間もほぼ変わらず5分/kmペース。
本当は5:15/kmぐらいで走ることが考えていたけれど、暑くなりそうなので走れるうちにどんどん進んでしまえ、と思い特にコントロールはせず。
 
【10km~15km】
この区間に入り、若干ペースが落ちました。数秒レベルなので全く問題ないです。
ただ、いつもの練習距離を超えたので、ここからは何処までこのペースが保てるか不安を感じながら走っていました。

 
【15km~20km】
この区間も5:10/kmを切るペースで走っていました。
もうちょいで全体の1/5を通過。そんなマイルストーンを置いて走っていたと思います。

 
【20km~25km】
ハーフの距離を超え、この調子を維持しようという気持ちと、
ハーフの距離でさえ、全く練習していなかったことへの不安がよぎります。
スピードを緩めてしまったら、たちまち遅くなってしまうような不安を抱えながら。
25km手前で公衆のトイレがあったのでそこにピットイン。
大量に水分が出ました。
やはり知らぬ間にエネルギー消費著しいのだと。
 
【25km~30km】
25kmを超えて、全体の1/4超え。心強く感じるも、
次のマイルストーンが設定しづらいです。
たとえ30kmにしたとして
それってフルマラソンの練習距離だと思うと、なんとなくまだそれだけしか走っていないのかな、とも思い、結構辛い区間です。
でも、この区間は割りとこの近辺から応援に見に来てくれる人もいて
その人たちに励まされながら走りました。

【30km~40km】
この区間、人気が無くなり応援ほとんどなし。
目標とする距離もあまり無く、結構しんどいです。
しいて言えば、33kmで全体の1/3通過と思ったり。
ここは耐え忍ぶ区間。
日差しが強くなり、気温もどんどん上がっていくのを体感していました。
とにかく1キロ1キロ刻んでいくことだけ考えるようにしました。

【40km~45km】
気温の高さも感じるようになり、かなり苦しいです。
42kmをサブフォーより速いペースで通過できたが、
体はフルマラソン向けであって、ウルトラ向けに変更できていないと、若干後ろ向きな考え方になっていました。

 
【45km~50km】
この区間は中間地点でドロップバックを受けとり、サプリ補給することしか頭になかったです。
個人的には50kmを超えてからドロップバックを受け取りたかったのですが48km付近で休憩所があり、
半分通過する前に休憩に入りました。
ドロップバックとトイレ。あまり長居した気はないですが、短縮は十分かと。

 
【50km~55km】
水分をしっかり取り、元気も回復したのでペースは遅いが足を止めることなく進む進む。
トレーニング不足だとこの時点で足が攣ったりするのですが、後から振り返っても今回は1回も足が攣ることはなかったです。
 
【55km~60km】
57km地点。後から追いつかれたランナーに「頑張りましょう」と声を掛けられました。
「これからどんどんきつくなりますが粘りましょう」と返しました。
その方はどうやら目標が高そう。私はこれからどんどん気温が高くなっていくし、サブ10までは行かずとも
それに出来るだけ近づけたいと思って走っていましたが、その方はどうやらサブ10目標らしい。
そういうこともあり、その方にはづるづると引き離されていきました。
が、気にしない。自分のペースで頑張ることを再確認。
この時点で3/5を走りきり、残り40km歩いても完走できる、、と前向きなのか後ろ向きなのかわからない思考が頭の中を支配していました。

【60km~65km】
田んぼや住宅地の中をうねうね曲がるコースが終わり、単純な土手を延々走るコースになると、強い向かい風に悩まされました。
強い日差しで暑さも感じますが、風が熱を奪ってくれるので暑さ的には今まで体験してきたものよりは暑くないかも。
それにしても強風で、足を動かしているのに、時より前に進んでない感覚がありました。

【65km~70km】
苦しいは苦しいし、足も痛いですがペースを崩すことなく残り30kmまで走って粘れました。
ますます、歩いても完走できるタイムに近づいてきました。

 
【70km~75km】
さて、架橋。この区間からフルマラソンで言うと30kmの壁とか35kmの壁と同等の心が折れる区間。
頭の中では「後29km!」「後28km!」とか残り距離が減っていくことを前向きに捉えようとするけれど、
冷静に考えて29kmとか28kmとか、全然励ます距離になってない(苦笑)
地味に絶える時間帯だと覚悟しました。
ちなみにこの区間は60kmの部の人と混じります。
モチベーション低く、歩く人が続出する一報で年配や女性の方で必死に走る人もいるので
その人たちに励まされながら、自分も負けないように鼓舞しました。

【75km~80km】
残り1/4になり、心に余裕が出来るかと思うと、そんなことは無いです。
細い一本道区間。
前のランナーのペースに合わせてみたり、交わしてみたり、ペースにばらつきが出る区間でもあります。
多分2回目に柴又を走ったとき、この区間が辛くて泣き出したくなるようなそんな区間だった苦い思い出があり、
そんなことを思い出しながら、地味に1kmずつ距離を稼ぎました。

 
【80km~85km】
残り20kmを切り、前向きな気持ちになるかというと、そんなことはないです。
80km区間もフルマラソンで言う「35kmの壁」と同じ。
ただ、この区間から1kmずつ「後19km!」とか「後18km!」とかカウントダウンするとちょっとリアリティがでてきます。
だんだんゴールに近づいてくる感覚があり、耐えながら走っていても少し楽な気分になりました。
走れないような体の痛みが出てきたら潔く歩こう、と弱気の虫が出てきていたのだが、
足が攣ったりすることも無く、逆に、体のどこかが痛くなるまでは走り続けようと思いながら走りました。

 
【85km~90km】
86km付近のエイドから89km付近のエイドまでが長い長い。
今年はハイドレーションパックを背負っていたので1km置きに給水できたことがここでは大きいと思います。
大会運営上だいたい2.5km置き位にエイドを用意してくれているのですが、
このころになるとその間隔では長すぎるのです。1キロ置きに給水したくなります。
ここはやはり自分で水分を持ち歩いていることに感謝しました。
昨年は89km付近のエイドで心が折れてそれ以降歩いてしまいましたが、
ここまできたら昨年の自分を1kmでも長く超えたいと思っていました。
鬼門の89kmでしたが残り12kmになった時点で体の痛みと勘案してじっと耐えてゆっくりなら歩かず完走できそうだと思いました。
そして、89km付近の上り坂も歩くことなくクリア。
91km付近のスイカの置いてあるエイドまでとにかく歩かず頑張ることにしました。

【90km~95km】
残り10kmを切り、俄然気持ちが高ぶるか、というとそんなことはないです。
今まで走ってきた疲労の累積で辛いの何の。
必死に前に進み「あと8㎞!」とかカウントダウンします。
が、なかなか距離が減っていかないことを恨む恨む。
辛い区間。向かい風も強いし、なぜか私の後ろに人が付き、風除けにされているのもほんの少しイラッとする。
「どうぞ風除けに使ってください」という寛大な心にならないところが私の人の小ささを物語る。人間がちっちぇ~なぁ~
ただ、走りながら自分の状況を俯瞰できていたのでこのまま最後までいけると思いました。

 
【95km~Goal】
残り5kmを切りましたが、その時点では、ここまできてもまだ「歩きたいかも」という弱気の虫が現れました。
じっと耐え忍び、残り4kmを切る。が、この4kmが長い・・・・・・
いや、知っている。残りの数キロが永遠に続くのではないかと思われることは
撃沈したときのフルマラソンでも同じ。
ただ、免疫があるせいか、ここも何とか我慢できました。
残り3kmを切り、ようやく、最後まで走りぬこうと覚悟を決めました。
最後のエイドも通過し、左側にパターゴルフや草野球のグラウンドなどを眺めながら
大会テントのあるゴール付近に近づいていきます。
もうスピードを上げる体力はない。
ただただ我慢を重ねてゴールを駆け抜けました。
ガッツポーズする余裕も無く、ただただ周りに「ありがとうございました」と感謝するばかり。
6回目の柴又100kを無事に終えて、ホッとしたのと、歩くことなく走り続けた100kmにたいする満足感で満たされた。

幸運なことに、極端に痛む部位も無く、(もちろん骨盤まわり、お尻や股関節の筋肉、肩凝りも凄いけど)
数日休めば元気に走りが再開できそうな疲労感だけが残りました。

ちゃんちゃん。