私たちの体験を言葉にする場合、多くのことが「省略」されます。
それをメタモデルを使って、欠落した情報を取り戻すのが目的になります。
昨日、私は水族館に行ってきました。
さぁ、それをあなたに伝えようとします。
私は、せいぜい5~10分ぐらいの情報として、それをあなたに伝えます。
実際には、水族館には4時間程いました。
4時間も、長々と話を聞かされては、あなたもまいってしまいます。
私は、実際に体験した多くの情報を省略(削除)して、あなたに伝えました。
もう一つの例を上げましょう。
「隣のおじさんが、ぶつかって、凄い血が出ていたよ」と、あなたに伝えます。
それを聞いた、あなたは交通事故でも起こしたかと思います。
ここでも、多くの情報が省略(削除)されています。
隣のおじさんは、よそ見をして歩いて、振り返った時に電柱にぶつかって鼻血を出しただけでした。

このように私たちは、コミュニケーションをするにあたって、実に多くの情報を省略(削除)しています。
そして、上記の隣のおじさんの話のように、省略された言葉は相手に空白を与え、相手自身で埋めなくならなくなります。
そこで、本来とは違った解釈で体験が伝わってしまうと言うことをご理解いただけたかと思います。