前回は、「強い感情を伴った体験」や「繰り返しの体験」によって、
自然に出来たアンカーをみていきました。
あなたの体験によるアンカーを探してみていただけたでしょうか?
例えば、
「電話のベルが鳴ると、すぐにでなければと、体が反応してしまう。」
「赤信号で止まろうとする、そして信号が青になると進もうとする。」
「梅干やレモンを見ると、唾液が出る。」
人によっては、
「海を見ると、叫びたくなる。」
こんなのもありかも知れませんね。
このアンカーもまた、私たちの「刺激→反応」モデルの一つであることは、
もうお気付きでしょう。
このように自然にできたアンカーですが、これを意図的に作りだした実験があります。
ご存知の方も多いと思います。
「パブロフの犬の実験」がこれにあたります。
ロシア人心理学者のパブロフは、犬にエサを与える時に、
必ずベルを鳴らすようにしたところ、
やがてエサが無くても、単にベルを鳴らすだけで、
犬がヨダレを垂らし始めたというものです。
これを「条件反射」と呼びました。
「ベルを鳴らす」→「エサを与える」→「ヨダレが出る」
繰り返しの体験により、
「ベルを鳴らす」→「ヨダレが出る」
になりました。
この様に「特定の刺激」によって「特定の感覚」が生み出されるようになりました。
こんなことを人でもできるのでしょうか?
そして、それは何の為にするのでしょうか?
次回は、そんなところ考えていきます。