『スケアクロウ』('73)113分 米
刑務所から出たばかりの粗暴な大男マックス(ジーン・ハックマン)と、船員生活をやめて5年ぶりに妻のもとへ戻ろうとするお調子者の小男ライオン(アル・パチーノ)の2人が、ヒッチハイクを繰り返して旅を続けるロード・ムービー。自分が笑い者になることで喧嘩を仲裁する2人の機転が良い。“笑いは剣よりも強し”だ。後半、自分の留守中に産まれたはずの子どもに会うべく、パチーノが我が家に電話をかけるシーンから、発狂して噴水に入っていくシーンに至るまでの演技は、もはや神がかり的。D・ホフマンに『真夜中のカーボーイ』があれば、アル・パチーノにはこの『スケアクロウ』がある!
※カンヌ国際映画祭(1973)パルム・ドール
スケアクロウ (1973) 予告篇