NHK朝ドラマッサン 愛と冒険のドラマ「マッサン」ができるまで。 | 朝ドラ マッサン 余市町ブログ

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NHK連続テレビ小説「マッサン」

プレミアム情報


櫻井製作統括 インタビュー の様子です。


もっと『マッサン』がおもしろくなる。
構想からキャスティングまで、マッサンを企画した、
櫻井賢チーフ・プロデューサーがドラマ誕生のいきさつを語っています。。


『マッサン』の構想はどこから生まれたのか?
     オリジナルドラマの原点となったもの。


連続テレビ小説の構想を練りはじめた頃、
半年という長期ドラマを動かすエンジンとして頭に浮かんだのが、
「国境」や「異文化」といったテーマでした。
そんな時、たまたまあるバーで手に取ったのが、
日本のウイスキー誕生を支えた竹鶴政孝さんにまつわる小さな冊子でした。
リタさんという外国人の奥さんが彼の夢を支えたことを知り、
こんな夫婦がいたのかと、興味を持ったことがそもそもの始まりですね。

彼の生涯を追っていく中で、
竹鶴政孝さんは「決して特別な人でも、天才でもない」
というところがおもしろいと思ったんですよ。
もちろん彼は豪快だし、
僕らが思い描く「明治の男」のイメージを超えた骨太さもあると思うんですが、
選ばれた特権階級だったから国産ウイスキーの夢を実現できたわけではなく、
人とのご縁からすべてが始まっている。
中でも大きいのが、
これも縁あって留学した先のスコットランドでのリタさんとの出会いでしょう。

これならきっと、等身大の冒険物語ができる。
不器用な人間が、ひとつの出会いや巡り合わせを重ねて
ついに念願の国産ウイスキーを誕生させる……。
そんなオリジナルドラマを作れば、
たくさんの人が自分の目線で楽しめるドラマになるんじゃないかと思いました。
それに、異国に育った奥さんの目線で日本を見る、
という構図もおもしろいですよね。
彼女の視点から見えてくる、古きよき日本とはどういうものか?
日本の底力を再発見するドラマになるといいなとも思ったのです。


愛すべきダメっぷりができる器がある。
     玉山鉄二さんに見た、マッサン像とは?


竹鶴政孝さんをモデルにしたマッサン(亀山政春)役ですが、
このドラマを偉人伝にするつもりはありませんから、
決してスーパーマンじゃなく、人間らしい愚かさや不器用さがあって
なんだか憎めない人物像を演じられる人を求めました。
そして、毎朝見たくなるような人は誰だろうな、と。
今回の脚本をお願いした羽原大介さんとも相談して、
そこに玉山鉄二さんの名前が挙がったんですね。

彼の出演作をいろいろ見ましたが、
玉山さんは羽原さんが脚本を手がけた映画『綱引いちゃった!』
に出ておられるんですよ。
綱引き競技のコーチ役として、九州の方言をしゃべる玉山さんがすごく柔らかくて、
ちょっと風変わりな田舎の農家の青年を好演しています。
これは、発見でした。
こんな愛きょうのある人間を演じることができるんだなって。
それがマッサンのイメージにつながったんですね。
玉山さんってどちらかと言えばクールな役どころのイメージが強いと思うので、
彼のこういう部分があまり知られていないという新鮮さもありました。

ドラマの舞台設定として、広島や大阪など西日本に置くことは想定していたので、
彼が京都出身であることもプラスな意外性でしたね。
実際に玉山さんに会って、彼は非常に普通の感覚を持った人だと思いました。
いい意味でのガンコさがあって、邪気やずるさのないところが、
マッサンに通じる部分でもある。
ふたつ返事で快諾してくれた玉山さんの熱意を感じ、
最初に手応えを覚えた瞬間です。


外国人ヒロイン、エリーを探せ!
     言葉の壁を乗り越えて、なぜシャーロットが選ばれたのか!?
その理由とは。


マッサンの妻エリー役は、最初は国内で探すつもりだったんですよ。
イメージしたのは、モデルであるリタさんが持っている気品というか、
政孝さんが好きになるのがよく分かる、日本人に親和性のある雰囲気。
いわばオードリー・ヘップバーンのような安心感のある外国人ヒロインです。
でも、その時に重視していたのは、
半年間のドラマをやり通せる日本語の能力でした。
候補としていろんな方に会いましたが、
これだけ壮絶な人生を演じる女性にリアリティがないと説得力がないので、
モデルとなったリタさんへのリスペクトの意味も込めて、
国内だけでなく、海外オーディションも同時並行で進めることにしました。
それでも最後まで、日本語でのコミュニケーション力は重視していたんですよ。
シャーロット・ケイト・フォックスさんに出会うまでは。
彼女は大学・大学院と演技コースで学んで、
ニューヨークの名門スタジオでも演技のトレーニングを積んできた人。
とはいえ彼女は日本語が話せないので、最初はそう注目してなかったんです。
ところが、オーディションで実際に会った彼女には、
芝居の力とコメディセンスに圧倒的な魅力がありました。

決してセリフを覚えて出すだけじゃなく、相手との呼吸を受けて、
演技が変化していくんですよ。
その高い演技力と集中力には舌を巻きましたね。
それに、羽原さんの書く人情喜劇のタッチに通じるユーモラスなセンスもあって、
表情がくるくる変化する。ちょっといじわるをする時に見せる仕草とか、
日本人にマネできないキュートさもあったんです。

正直なところ、日本語に長けていない外国人ヒロインを起用することへの
懸念も周囲からはありました。
一番とんがった選択をしたわけですから、そりゃあ当然ですよね(笑)。
でも、最終的にすべてを覆したのはやはり彼女の力です。
キュートな笑顔、人を引きつける力、そして演技力。
実際に彼女の芝居を見て、
「シャーロットなら冒険してもいい」とみんなが思ったのです。

後編に続く


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