収斂進化と平行進化という言葉がある。前者は、異なる系統の生物で同様な形態や機能を持つように進化することであり、後者は、同じ系統の生物で同じ環境であっても別々の形態や機能を持つように進化すること、と自分なりに理解している。イメージとしては、前者が、別々の点から始まった直線が一つの点に交わるという絵であり、後者は、別々の点から始まった直線が文字通り互いに平行な直線となって交わる点がないという絵である(非公式の卒業論文では、平行進化という言葉を何度か挙げているので、そのうちの一つのリンク先を貼り付けたい)。

 

 

正直、平行進化がどういうものか、というのを、収斂進化に比べても、日本語・英語含めて、あまり見かけることはないという印象がある。以下の記事は、それゆえ、一般向けだがかなり珍しいという感想を持った。ソロモン諸島に住むカグラコウモリ属のコウモリやカリブ海の島々に住むアノールトカゲは、生存競争を回避するためなのか、それぞれのコウモリやトカゲが体の大きさや手足の大きさを変えていくようなのである。

 

 

収斂進化は収斂進化で、面白い知見を見つけた。脊椎動物の中でも、系統の異なる魚類などでは、内臓として胃袋がはじめからないものがあるというのだ。そして、幾つかの遺伝子が共通して欠失あるいは偽遺伝子となって機能していないというのだ。

 

 

私自身、本当にこの2種類の進化の現象を理解できているだろうか?何とも怪しいところだが、今後も、知的とはいえない老人の身ではあるが、興味だけは持っていきたいと思う。