東洋経済オンラインをどれだけ信じていいのか、正直疑問なところもあるが、最新の現役大学生に人気のある企業のランキングが、記事として掲載されていた。様々なジャンルで好きなことを好きなように書いていくスタイルを貫く同社だが、ランキングである以上は、それなりの母体数があるのだろう、ということで、ちょっとした参考程度に見てみたい。
1位から50位まで
https://toyokeizai.net/articles/-/385245?page=3
https://toyokeizai.net/articles/-/385245?page=4
ざっと見ただけで、1分以内にわかることは、昔からある日本の有名で安定な大企業がほぼ順位を独占しているのである。そういった巨大企業に行っても、レールから外れればグループ会社への出向、グループ外への出向など、はじかれることもある。しかし、学生達はおそらく、福利厚生、安定、人生を失敗するリスクがなくなった、等、調子のいいことでも考えているのだろうか。おそらく、そうだろう。こんな時代だからチャレンジ精神をもって頑張ろう!など言っても、コロナ寸前まで必要とされまくって有頂天なのだから、聞く耳など持つまい。理由はもう一つある。私が以前記事にしたとおり、日本の社会人社会は、たった一度の失敗も永遠に許さない風土にあるからだ。大成功どころか小さな成功すらしなくていい。こじつけて成功と呼べるようなものでいい。ただし、失敗は決してするな、嘘を言ってでも成功したことにしろ、騙してもいいから成功したことにしろ、人を向精神薬漬けにして再起不能にしてもいい、失敗だけは決して認めるな、人生その後死ぬまで致命傷になる。そうやって、教育されてきているのだ。チャレンジ精神などというのは、壮絶な不景気の時代にだけ通用した。その当時も失敗を決して許さないのが企業の文化であったが、景気が良くなって人手不足とかほざいていても、変わらないものは変わらない。それでいて、中国人の労働者をやたら歓迎し、機密情報を盗まれる愚かさが笑えるのだが。
恐ろしいほど不変なものは、以下の2つである。
①歴史が長く給与の良い日本の大企業をとにかく目指す。チャレンジ精神でリスクの高い業界・企業・職種は少数派である。
②社会人になってからは失敗=前科と見なされるため、人生に失敗という消えない汚点のかからない道を選ぶ。その最良の手段が①となる。