Ken Campbell
2011-11-05 09:44:00

ナッシュビル・プレデターズのGM、David Poileは、木曜日にPekka Rinneと7年間で49百万ドル(約38億円)の契約を結ぶ前、目覚めずにGlen Sather(* NYレインジャースの社長兼GM)に変身した。しかし、間違いなくPoileはこの契約に満足しているだろう。

一人の選手に給料を払い過ぎだと批判されるプレデターズを想像してみて欲しい。

プレデターズがRinneを引き留めるためにあまりに多くの報酬と長過ぎる契約期間を与えたと思うのなら、勿論、その批判は妥当だろう。事実はRinneの契約と他のNHLのエリート・ゴーリー達の契約とのただ一つの違いは、Poileが法的にサラリー・キャップを回避しようとはしていないということである。

もしあなたがPaul Holmgren(* フィラデルフィアのGM)だったら、今回のRinneの契約とフライヤーズの報酬上限額570万ドル(約4.45億円)に達しているIlya Bryzgalovを今後9年間保持するのとどちらが良いだろうか。或いは、Mike Gillis(* バンクーバーの社長兼GM)だったならば、Roberto Luongoの最近のプレーから判断して、700万ドル(約5.4億円)X 7年のRinneと報酬上限額530万ドル(約4億円)でさらに11年間Luongoを保持することとどちらを取るだろうか。

Rinneがこのスポーツの優れたゴールテンダーの中でその地位を確立したことは明らかだ。昨シーズンはヴェジナ・トロフィーの投票で2位に終わり、オールスターのセカンド・チームに選ばれ、ハート・トロフィーの投票では4位だった。このポジションの選手とは契約条項や報酬額の議論に時間をかけたくないという考えを持っているチームもある。それはそれで良いだろう。しかし、プレデターズのように攻撃力が不安定なチームには試合を少ない点数に抑える誰かがリンクの端に必要だという議論はあり得るだろう。Rinneにはそれができる。しかし、その満足を得るにはコストがかかる。このフランチャイズの将来にとっては7月1日に無条件フリー・エージェントになるRyan Suterや来シーズン後に無条件FAになるShea WeberよりもRinneの方が重要である。

このことはSuterとWeberと契約しようとしているプレデターズにとって何を意味するかを物語っている。Poileはこの3人と長期契約を結ぶことを望み、期待していると公に語った。しかし、その目的を達成するためにプレデターズはhometown discount(* 意味不明)をとらなければならなかっただろう。しかし、Rinneが年間700万ドルでサインし、その概念は消え去ってしまった。Suterはまず間違いなく少なくとも700万ドルを要求するだろう。そして、Weberは現在、保留条件付きFAとして750万ドルで契約をしている。あとは足し算だ。

プレデターズは最終的にサラリー・キャップの上限まで費やすチームになるのだろうか。この3人との契約が単に報酬上限額の問題だとしたら、この場での考察は3人共とっくに長期契約を結んでいただろうという結論になる。しかし、これはサラリー・キャップの問題ではなくナッシュビルの予算の問題なのだ。

Poileはこのチームが勝つチャンスはこの2、3年にかかっていると語った。従って、もしPoileがSuterと長期契約を結び、Weberが来年までの契約後に750万ドルの報酬を得ることを受ければ、Poileは今年と来年この3人を全て保持できることになり、全てが片付き、プレデターズが今後2年のうちに真剣にスタンレー・カップを狙うことが期待できるだろう。

或いは、もしかしたら、PoileはRinneとサインし、SuterかWeberのいずれか1人とだけ契約する場合のことを考えたかもしれない。その場合にはできるだけ早くWeberと最良の契約をし、代わりに今後10年間プレデターズを競争力のあるチームにしておける船一隻分の選手や新人を獲得するのが賢明だろう。

或いは、もしかしたら、リーグが選手と団体交渉協約について交渉する時に、Poileは選手の給料の引き下げを期待しているかもしれない。今後数年、Suterと年間700万ドルの長期契約で決着しできると仮定しよう。前回の交渉時には一律24%の給与引き下げが含まれていた。そこで、今回は20%としよう。2つの契約は即座に縮小され、長期的に年間560万ドルということになる。そうなれば、Dominik Hasekがバッファロー・セイバーズにとってそうだったように、もしRinneがチームの守護神になればプレデターズにとってこの上なく素晴らしいことだろう。

新しい契約環境の中では、Weberとも契約できる余地が十分に残っているかもしれない。或いは、ないかもしれない。

確かなことは一つだ。これから演じられるこのシナリオにはまだ多くの不確定要素がある。しかし、Poileがゴールテンダーを長期的に確保したことは最良の選択だといえよう。何故なら、今後2年間でメンバーがどうなろうと、NHLのベスト・ゴーリーの一人と共にもの凄くたくさんのことを成し遂げられるのだから。

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