海陽学園野球部の「悲願の公式戦1勝の挑戦」
続編です。
3日間の合宿で普段やったことがない練習をして、
全員筋肉痛になっていた選手たちは
いよいよ明日の試合に備えます。
海陽学園は全寮制で集団生活を送っています。
毎日スケジュールが決まっていて、学校行事やその日の
スケジュールによっては部活動ができない日もあり、
日曜日は部活動禁止となっています。
他の野球部とは圧倒的に練習量が少なくなるので、
少ない練習時間で中身の濃い練習をし、量より質で
他チームを上回るしかありません。
どの野球部も3年生は夏の大会が最後となり、負ければ
引退していきますが、海陽学園は学校カリキュラムの
関係で、夏の大会はエントリーせず、春のこの大会が
3年生最後の大会となり、負けると引退になります。
3年生は夏の大会まで出場したいという気持ちは強く
あるのですが、学校あっての部活動なので、かわいそう
ですが夏の大会出場は認められないようです。
さて、試合はどうなったのでしょう。
この日も夏のように暑く、両手と顔が日焼けした私には
つらすぎる強い日差しの日で野球日和でした。
大会開会式では、2年連続海陽学園の主将が
選手宣誓をしました。
偶然ですがこのキャプテン、私の自宅の
ご近所さんでした。w
私の娘と同じ幼稚園で、受験で通っていた塾も一緒で、
偏差値75の鹿児島ラサール中学にも合格した秀才です。
キャプテンでエースというこの選手、試合前は
かなり意気込んでいました。
試合は海陽学園が先行でプレーボール。
1番バッターはエースで主将の選手。
ここでいきなりアクシデントが起こります。
この選手は左バッターで、脇腹にデッドボールを
喰らいました。
当たり所が悪かったのか、痛みでのたうち回り
起き上がれなくて代走が出されました。
この後、マウンドに上がらなくてはならないのですが、
投げる方の脇腹なので投球が心配でした。
海陽学園の攻撃が終わって死球で苦しんだキャプテンが
マウンドに上がりますが、痛みのせいか四球を連発して
全ての塁が埋まり、ここでいきなり投手交代です。
このピッチャー以外、投手といえるほどの選手はいなく、
みんなが交代で1イニングずつ投げるという何だかよく
わからない試合になりました。
急造の投手では相手を抑えるどころか、四球をからめて
長打、エラーで失点を重ね、目を覆う試合展開となりました。
監督は顧問の先生がやっているので、
私はベンチには入れません。
ベンチはどのような状況、雰囲気になっているのか
わからなかったですが、声も出ていない状態でした。
試合結果は負けで、悲願の公式戦1勝はなりませんでした。
試合後、3年生の選手たちは号泣していて、父母の方から
私からも言葉をかけてくれと頼まれましたが、終わった後に
かける言葉は空しく、「よくやった!」と言える
試合内容でもありません。
それでも「よくやった!」というべきでしょうが、選手たち
それぞれが「やれた!」と実感していないのに、そのような
言葉をかけるのは白々しい大人の対応になってしまうので、
言葉をかけるのは後日にさせてもらいこの時は遠慮させて
いただきました。
敗因は何かと考えると、ピッチャーの死球はきっかけでしか
なく、打つ、投げる、走るの基本ができていなかったことです。
新チームは小粒ですが、それなりの戦い方があります。
まずはキャッチボールがしっかりできることが必要です。
キャッチボールが正確にできて、狙ったところに投げられる
ようになると進塁を防ぐことができます。
キャッチボールでしっかり捕球できるとグラブの使い方、
捕球の仕方が上手くなり、エラーも少なくなります。
キャッチボールがまともにできていないレベルで、どれだけ
ノックを打って守備練習をしても上手くなりません。
キャッチボールは毎日やることだと思うので、ウォーミング
アップと考えず、キャッチボールも練習だという意識で
真剣に、ていねいに取り組むことで守備が上手くなります。
キャッチボールを適当にやっているチームは守備力は
低いといえます。
新チームはキャッチボールから鍛えていこうと考えています。
3年生はとても残念でした。
海陽学園は中高一貫教育なので、3年生はそのまま高校の
硬式野球部に入部する選手も多いようです。
私もまだ中学野球部を指導する機会がありますので、
高校野球部にも顔を出して今の3年生たちの成長を
見守りたいと思います。
私も密かに泣きました。
悔しいというより残念で・・・・
野球部顧問の棒田先生も残念だったと思います。
海陽学園野球部の挑戦はまだ続きます。
私も本気で指導していくので、みんなで先輩らの雪辱を
果たし勝利の喜びを味わいたいと思います。
今回の大会に向けてみなさまからのたくさんの応援メール
やメッセージをいただきましてありがとうございました。
今後も1勝とは言わず、県大会に出場して勝てる野球部に
育てていきたいと思います。
引き続き応援をお願いします。
ありがとうございました。