小学生や中学生に野球の指導をする上で難しい部分の一つが、
選手の体が日々成長しているというところかも知れません。
現在でも学童野球を始める年齢というのは
だいたい小学校3年生~4年生くらいがもっとも多いと思いますが、
この頃は嫌でも背の伸びる時期ですし、
子供によっては本格的な成長期に入ることもあるでしょう。
そして中学生くらいではほとんどがその成長期の
真っただ中ということになりますので、
身長や体型自体が短い間に大きく変わっていくことになるわけです。
そうすると、野球のプレーヤーとしても出来ることというのが
日々変わっていくということでもあります。
もちろん野球の体の使い方というのは基本があって、
それはすべての選手に身につけて欲しいものではありますが、
体格が変わっていくということは身につけるべきスキルが
変わってくるということも十分にあり得ます。
打撃でも急激に体型の大きくなった子はもう少し体が
出来てくれば強い打球を飛ばすことが可能になってくるでしょうし、
逆に守備などで急激に身長が伸びると今まで利いていた
小回りや細かい動きが取りづらくなる可能性もあります。
日々の成長は微々たるものでも、
1年間以上の長いスパンで見ればそのあたりは
考えに入れておかなければいけないことだと思います。
体が大きくなる過程でどういったことが得意になり、
どういったことが苦手になっていくのかといったことは
その後の野球人生にも関わってくるでしょうから、
出来るだけ敏感に感じ取ってあげたいものです。
また、体が大きくなる過程で大事にしてあげたいのが
関節の柔軟性を維持することです。
柔軟体操やストレッチを怠らないように指導してあげることで、
体の可動域を狭めないようにしてあげれば、
急激に背が伸びた後でも体の動きが悪くなることは
最低限にとどめてあげられます。
そうすれば筋肉の成長が追いついてきた時にも
スムーズな身体能力のアップが見込めると思います。