野球において腰の回転というのは非常に重要になります。
本屋などで購入できる指導書のほとんどにも、
腰の回転の重要性については書かれています。
しかし、腰の回転の正しい方法について書かれていない場合がほとんどです。
野球において腰の回転というのはとても重要であるにも関わらず、
どうしてその方法が書かれていないのでしょうか?
それは、自然とできるはずの事だからです。
これは私が現役の高校球児だった頃の話なのですが、
監督に腰の回転が分からない…という質問をしたことがありました。
すると、監督は「腰の回転が分からないのが分からない…」と言うのです。
私はからかわれているのかと思いましたが、
監督の目は真剣でしたので、
頭にハテナマークを大量生産しながら練習に戻りました。
その意味を知ることになったのは、それから2ヶ月後でした。
それまではずっと調子が悪く、
なかなか納得のできるバッティングをすることができていませんでした。
しかし、ある日ふと過去のバッティングのビデオを確認してみると、
明らかに今よりも肩が地面と平行に回転をしているのです。
腰の回転もとてもスムーズです。
そこで、素振りをしながら肩の下がり方をチェックしてみると
今はかなり下がってしまっているのです。
そこで、一度肩の位置を確認して、もう一度素振りをしてみました。
すると体が面白いように綺麗に回転するのです。
つまり、人間の体というのはすべてがつながっています。
その状態では、体のどこか一部がスムーズに動くことができていなければ、
他の部位にも問題が起こるのです。
つまり、体のどこか一部に問題があるから、
腰の回転が悪くなっているということなんです。
監督の言葉は「腰の回転は何も原因がないなら悪くなるはずがない」
という意味だったのです。
体の一部分が上手く機能していないのであれば、
それ以外の部分を入念にチェックする必要があるんです。