健康食品漬けになった私たちの生活。BS放送なんて、再放送番組と健康食品広告でしかない。

 さて、「紅麹」問題です。小さい頃から丸み屋食品の「すき焼きふりかけ」が大好きで、今でも私の食卓の片隅に必ず置いてある。小学生の頃には、このふりかけの中に8マンのシールが入っていた。このシール欲しさで買ってもらった。以後、60年以上愛用しているが身体に何の異変もなかった。

「紅麹」が騒がれだしてふりかけにこの「紅麹」が食材として使われているのを知った。詳細が少しずつ解明してきて、紅麹を作るときに異常菌が混入したみたいだ。  

「何なのよ、どこから来たのプベルル酸」(朝日川柳)

「すき焼きふりかけ」もこの異常菌がなければ…と今も食べている。

「ラジオ深夜便」の五木寛之さんコーナーで知ったが、現代人の食養生は、「何をどう食べるか」につきる。だから、人はこの食品が健康に良い!と言われるとすぐに飛びつく。健康食品の類とは無縁の96歳になる母親が毎日食べるのがりんご。

「一日一個のりんごで医者いらず!」と昔から知られた言い伝えは、あながち間違ってない気がする。ただ、五木さんは「太りやすいかどうかとなる観点に限定すれば、果物に含まれる果糖の方が砂糖やお米よりも高く危険だ」とも。  卵も以前は「コレステロールが多いから一日に一個まで…」と言われたのも今は問題なし!肉にしても、高齢者こそどんどん食べなさい!の時代です。

 96歳の母親のメニューは、りんご以外に、肉と魚を交互に作っています。月に一度の検診に連れていくとかかりつけ医からも何の問題もないです!と太鼓判を受ける。帰郷した時に飲んでいた血圧のクスリも一年前が から不用になった。問題はやはり、農薬や遺伝子組み換えの品種の食品でないものをどう選ぶかでしょう。そうなると、安全な卵や国産大豆、無農薬野菜なら安全なのか。そこが、そう簡単にはいかない。

 五木さんは、問題なのは「食べ方」になってくると。よく噛んで腹八分目を心がけながら、いろんなものを少しずつ食べることだと。確かに受け身の健康対処ですが、五木寛之さんは「腹八分目」(後期高齢者なら七分目でも可)と一緒に「よく噛む」ことだと。そう言えば95歳で亡くなった父親は30回は咀嚼していました。私はその三分の一で飲み込む早食い。五木さんは90歳になられても白髪の食養生でいらっしゃる。

 当然ですが、大好きなふりかけは以前ほど毎日ではなく2~3日に一回にして食べています。高齢者になったら好きな食べ物を止めるのではなく腹八分の生き方で良い!と思うのです。