マツコ・デラックスの「ねこまんま騒動」をYahooで知った。TOKYOMAXの番組で「夫がご飯に味噌汁をかけて食べるのが不快!子どももまねしだし困ってる」という母親からの投書に対して「家の中ではよくない?ねこまんま食いそうな家なんでしょうか?何が悪いの?子どもの教育に?」

 例のごとくSNSでねこまんまが論争のネタになったそうだ。私も思う。ねこまの何が悪いのか!こんなに旨い飯はないよ。いつだったか「あなたの最後の晩餐は何ですか?」と、著名人のインタビューの最後に聞いてみたことがある。ほとんど忘れてしまったが、美輪明宏さんは「目玉焼が乗った白いご飯」児玉清さんは「カツオ節の入ったおにぎり」だった。ちなみに、私は削り節(カツオ節のことを日南市ではそう呼ぶ)を山盛りにしたご飯に甘味のしょうゆを垂らした「ねこめし」です。こんな美味しい食事はありません。渋谷には、このカツオ節かけご飯だけを出す店があります。まあ、「ねこめし」もぶっかけめしの一つです。鎌倉から平安時代の武士に親しまれた食べ方とか。

閑話休題。あの阪神淡路大地震から28年。あの震災後のニュースを見て学生たちに「もしも皆さんがこの地震に見舞われたら何を食べたいと思いますか?」(広島修道大学・今田純男教授)と尋ねたら、おむすびと豚汁が圧倒的に多かったそうです。炊き出しの光景が強いのでしょう。今田教授は「普通の白めしでもありがたいが、生身の人間の手に包まれたご飯が心の栄養なのでは…」と語っています。俳優・児玉清さん戦争中、疎開先での辛い体験の後におにぎりの体験談を語ってくれました。28年前、私も仕事で震災直後の神戸市に行きましたが、食べるものはおむすびしかありませんでした。梅干しやカツオ節が入っているのはご馳走で、ほとんどは塩だけで握ったおむすびでしたね。メリケン波止場で、崩れた瓦礫を見ながら食べました。

「ねこまんま」は、最高の食事です。カツオ漁の盛んな日南市生まれの私は声を大にして言いたいですね!初めてマツコ・デラックスと意見が一致した!?