オークションは午後4時いつもより2時間ほど

早い時間に開始しました。


これはオークション終了後に、

細川さん秘蔵のワインをあけ、パーティを

する為との事でした。


300点の作品を3時間余りでさばくため

オークショナーは1分間に2点ほどの速さで

ハンマーを打ち下ろします。


そのためパドルを瞬時に判断し上げ下げ

しなければなりません。


今回私の狙う物は2点だけなので気は楽ですが


14番目のスミレ文香水瓶はすぐに順番と

なりパドルを上げるも


人気があり、思惑の値段をアッと言う間に

通り過ぎていきました。


残念ですが、


本星は絶対逃しません。


やがて117番目の風雨樹林文香水瓶の番です。


やっぱり人気がありエステメート(予想価格)は

すぐに突破していきます。


パドルを上げ続け

ここでは絶対に譲らないという


強いオーラを放ち、


相手を諦めさせ

降りさせなければなりません。


今、私は1点狙いなので資金もそこに

集中することが出来るのです。


ハンマーが打ち下ろされました。


はれて私の物になった瞬間です。


安堵と疲れと嬉しさと入り混じった気分でした。


ワインパーティでは


「風雨樹林文香水瓶を落札させていただきました

○○です!大変いい物を買う事が出来嬉しく思っています!」


マダムにお礼のお声をおかけしました。


「あれはとってもいい物ですよー

私が一番好きだったものなの!」


社交辞令かもしれませんが、そう言ってくださいました。


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オークションはいつも多少緊張します。


とくに是が非でも落札したい物がある時は

余計に緊張するものです。


プレビュー(下見会)は前日と当日の午前中に

あり、このプレビューで目的の物をしっかり

見定めるわけです。


ありました。

“風雨樹林文香水瓶”です
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美しい!

私はあらためてこの瓶を手に入れることを

決意しました。

そして神に「この瓶が他の人の目を素通りし

ライバルがいませんように」と祈りました。


この瓶は117番目に登場します。


その前に気になる瓶が1つありました。

“スミレ文香水瓶”です
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これも美しい瓶です

カタログからの撮影で画像がイマイチ

ですが深い藍色がなんとも素敵です。
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ただ、金彩による装飾が一部(中央左下)
消えています。


そして、これと違う型の瓶ですが、

スミレ文の香水瓶は1つ所持している事、


日本には、これと同じタイプのスミレ文瓶が

もう既に5点以上入ってきている事、


等を考慮し、安かったら買おうと決め

オークションに臨むことにしました。



私はエストウエストオークションの会員だったので

細川さんのカタログは自動的に自宅に届きました。


エストウエストは年に3回ほどオークションを

催していましたが、


細川さんのオークションはこの3回とは別枠で

特別なオークションとして開催されたました。


カタログを見ると出品される細川さんの

コレクションは300点ほどで、


アールヌボーのガラス、ガレとドームが

全体の55%ほどで、残りがジュエリー、腕時計

絵画、リトグラフ、ドール、彫刻、ブロンズなどの

貴重なアンティークの数々でした。


なかでも秀逸なのがドームの膨大なコレクションでした。

この“風雨樹林文”の作品は5ページもありました。
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その“風雨樹林文”の中に私がどうしても

手に入れたい小瓶があったのです。
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私はこのオークションの5年ほど前に


この“お花畑文”の小瓶を表参道、森英恵ビル

地階のアンティークショップ街にあった

「パークモンソウ」で購入し持っていました。
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この瓶と対で“風雨樹林文”を置きたい

思ったのです。


花の中で日々の幸せが明日も続くとは限らない

ときには嵐に巻き込まれ辛い思いもする。


細川さんの膨大な“風雨樹林文”も

おそらくそういう思想の下にお集めに

なられたのではないだろうか。


それもありましたが、


本当のところは、

“風雨樹林文”のこの型の瓶が非常に珍しく

私は過去に一度も見た事がなかったためです


ここでまた明日に続きます。