八重の実家の山本家の庭先に流れる
水路には洗い場が設えてあるのだが、
水の流れが、ちと緩いと思う、
セットだから仕方がないのであるが、
母の実家は台所の床板をはぐると
コンコンと豊かに水が流れていた。
洗いものは床板をはぐり、
三段ほど下りてやっていた。
井戸はなかったので、
飲料も床下の川の水であったように思う
飲料は朝に川から素焼きの、
大きな瓶に汲み置き使っていた。
もちろんこれは私の幼い頃の話であり
現在は水道が普及しているのだが、
会津ではどこに行っても水の流れる音がした。
私の通学路の脇にも幅が大人の背丈ほどもある
強い流れの川があったが、柵も無く
よく落ちて流されなかったものである。
その様な川が会津には大小いっぱいあった。
ある日父が近くに来たので、
親友の家に寄って行こうと歩いていると、
道の向こうで幼い女の子が2人遊んでいた。
そのうちの1人がドボンと水路に落ち、
こちらに流れてくるではないか、
父のすぐ後ろから川は暗渠になっており、
そこに入ってしまったら大変だ
父は靴のまま川に飛び込み
待ち受け、無事に女の子を拾い上げたそうである。
その女の子はなんと親友の娘だったのである。
父の親友は私の結婚式の挨拶でその出来事を語り、