ある日電車で席を譲った。
「お年寄りには席を譲ってあげなさい」自分はそう習った。「情けは人のためならず」その優しさはいつか自分に返ってきて、いつか自分を助けると。
でも断られた。


あのさ、その心理ってなんなの?そんなとんでもない、大丈夫ですよ。なのか、自分は老人じゃない、なのか。すぐ降りるから、なのか。

全く…どうぞって立ち上がった手前、引っ込みつかないだろうよ。なに、あの逆に何か失礼した?みたいなやり場のない感じ。それでなくても偽善者ぶってるような気恥ずかしさを捨てて言ってるのに。ま、そんな事は相手には関係無いけども。

「どうもありがとう。」
「いえいえ、どうぞ。」
それでいいじゃない。別にそれ以上でもそれ以下でもなく、それでいいじゃないすか。そんな頑なに断られても…。自分がその歳になったら、どうぞって、ガーン!ろ…老人?!てなんのかな(笑)


時には相手の好意に素直に甘えることも大切だ。ここは奢るよと言ってくれた上司にも。相手がそれで気持ち良く満足して、結果相手を立てることが出来るなら、時にはそれもいいじゃないか。丁重にお礼を表現すれば。好意の押し付けに慎重であるならば。

「ありがとうございます。」相手を気遣うその気持ちは、いつか自分の身を助けます。お言葉に甘えます、で。


やろ、今度から席なんか譲ってやんねーぞ?