2024年3月30日
「阿寺ブルー」を求めて、長野県木曽郡大桑村にある阿寺渓谷(あてらけいこく)へ行ってきました。
阿寺川が木曽川へ流れ込む合流地点にある阿寺橋の駐車場に車を停めて歩きたいと思います。
木曽川にかかる阿寺橋を渡ると、エメラルドブルーの清流が美しい阿寺川の入口になります。
前日の雨で木曽川本流は茶色く濁ってましたが、
そこへ流れ込む阿寺川はブルーの澄み切った川の流れを保っていました。
同じ流域を流れる川なのに不思議な感じがしますね。
説明書きにも書かれていました。
「阿寺川はどんなに雨が降っても濁らない」らしいです。
濁らない理由として、阿寺渓谷は濃飛流紋岩に形成され非常に硬く風化しにくい性質を持っており、
それが、阿寺川に大雨が降っても濁らない理由なのだそうです。
日本遺産にも指定されている阿寺渓谷です。
ここより渓谷の中へ続く林道を歩いていくと、右に左に険しい岩山がそびえ、屏風のような絶壁がゆく手に立ち頭上に迫るそうです。
林道を車で遊歩道のある駐車場まで行くことが出来ましたが、阿寺川の清流を眺めながら林道を歩くことにしました。
ヒノキ・サワラ・ネズコ・アスナロ・コウヤマキの木曽五木に囲まれた渓谷で、美しい木曽檜の林もありそうです。
前日の雨で水量がかなり多いのですが、全く濁っていないのが驚きでした。
勾配のゆるい林道を歩いてゆくのでとても歩きやすいです。
林道脇には、五木(国有林)が生い茂り、そのたもとから尽きることなく真清水が湧いています。
阿寺川の清水は、白き巨岩に砕け、寄石をうがち、何時の世も濁ることなく、清らかに音高く激しく流れています。
山の神に感謝して、手を合わせてから通り過ぎました。
阿寺渓谷は、全長約15キロある流域を指しますが、この日は半分ほどを散策する予定です。
外国の方も渓谷の散策に来ていました。
外国の方と同じ位置で撮った写真がこちらです。
あ~、先に行かれちゃいましたね。
私は写真を撮りながらゆっくりと歩きますのでお先にどうぞ!!
散策地図に千畳岩とあったので、大きくてだだっ広い岩を探しましたが見当たりませんでした。
どうやら、垂直方向に広がった大きな岩の事らしいです。
千畳岩も、硬くて風化しにくい「濃飛流紋岩」なのでしょうか。
しばらく行くと鉄橋が見えてきました。
阿寺森林鉄道の遺構になります。
1901年(明治34年)、阿寺渓谷の宮内省所管の御料林内に、我が国初の森林鉄道と言える、阿寺軽便鉄道が敷設されました。
この鉄道の主な目的は、塩や味噌などの従業員の生活物資を輸送することが目的だったようです。
鉄橋の下に田石と呼ばれる甌穴(ポットホール)がありましたが、写真ではわかりにくいですね。
阿寺森林鉄道の鉄橋跡は、歩道として使われていたこともあったようです。
今は朽ちていて危ないため、立入禁止になってました。
あてらブルーの清流に触ってみたくなりました。
林道から河原に降りれる場所があったので降りてみました。
いつもならば、こんなに流れが激しくないので、川底まで綺麗に見えます。
前日に大雨が降った影響で流れがメッチャ早いのです、
なので白い飛沫が立っていて、それもまたいい雰囲気になってました。
水に触ったらとても冷たかったです。
流れの無い淀みの部分で、透明度が高いのがよくわかります。
林道に戻って先を急ぎます。
この辺りに尾張藩の刻印された木の切り株があるみたいですが・・・・・・
探したけれど、見つけられませんでした。
狐ヶ淵、狸ヶ淵があるようです。
狸ヶ淵は阿寺渓谷の中で阿寺ブルーを綺麗に見ることができるスポットのひとつです。
岩の上に座って、エメラルドグリーンの川の流れを眺めると心も癒されますね。
その昔、この渓谷に棲んでいた狐や狸が、この川に自分が化けた姿を映していたという逸話があります。
そこから、この名前がついたみたいです。
更に歩いて、犬帰りの淵までやってきました。
昔も猟師たちは獲物を追ってパートナーの猟犬と共に徒歩で渓谷に入ります。
猟犬は、今も獲物の発見と追跡に犬は欠かせない存在で、
猟犬たちは時に人が踏破できないような険しい山道も突き進んで行きます。
そんな猟犬たちでさえ、越えるのを諦めて帰ってしまったという逸話が残る難所があります。
それが、阿寺川の一角にある断崖絶壁に囲まれた「犬帰りの淵」でした。
今は橋が架けられているので誰でも容易に淵を越えることが可能です。
阿寺渓谷入口から阿寺川沿いの林道を3km程歩いて赤彦駐車場に到着しました。
ここからは、吊り橋を二つ渡って、ぐるりと廻って来られる遊歩道があるのです。
1時間程で戻って来られそうです、協力募金をしてから散策に向かいたいと思います。
それでは、潔く行ってきますと言いたいところですが・・・・・・・入り口に、この立て看板が・・・・・
いやはや、熊だけは御免被りたいですぅ~!!!