2022年11月20日
多治見市の紅葉の名所のひとつ、虎渓山永保寺へ出かけてきました。
18日の永保寺のTwitterで、
「今年は大銀杏とモミジの共演が叶いました、大銀杏はすぐに散ってしまうのでお早めに!」
とのつぶやきを見たからです。
駐車場に車を停めて、中央線の踏切を渡って歩きます。
いまにも雨が降りそうなので、傘を持っての紅葉狩りとなりました。
1313年(正和2年)に土岐氏の招きを受けた夢窓疎石が長瀬山の幽境に庵居し、
ここに禅寺を開創されたのが始まりだそうです。
正式名称は、臨済宗 南禅寺派 虎渓山 永保寺 です。
山号の虎渓山のいわれは、夢窓疎石がこの地を訪れた際、
中国 蘆山の虎渓の風景に似ていたことに由来するそうです。
現存する開山堂と観音堂は国宝に指定され、
南北朝期から室町初期における歴代住持や檀那の位牌が納められており、
開山堂には元翁本元と夢窓疎石の木像が安置されているそうです。
永保寺の開山時、仏徳禅師が700年前に植えたといわれる銀杏の大木です。
燃える様に色づくモミジを背景に、樹齢約700年の大銀杏が黄金色に輝くようすが素晴らしいです。
平成15年(2003)の大火災で本堂と庫裡が全焼しましたが、再建を願う市民を中心とした募金活動によって2007年に庫裏が、2011年6月に本堂が、以前と同じ姿で再建されました。
この火災により、大銀杏も半分が焼けてしまいましたが、傷跡を感じさせることなく、力強く色づく銀杏には多くの人が励まされています。
この日は曇っていて写真写りがイマイチでしたが、それでも最盛期の銀杏の黄葉が見られて良かったです。
庭園の池を囲む燃える様に色づくモミジも素晴らしいです。
国宝建造物の観音堂です。
桁行三間、梁間三間、一重裳階付、入母屋造、檜皮葺で、水月場とも観音閣とも呼ばれます。
鎌倉時代の正和3年(1314)に、夢窓国師により建立されたといわれる日本で唯一現存する仏殿です。
須弥檀上には聖観世音菩薩坐像が祀られています。
紅葉の永保寺庭園です。
京都の西芳寺(苔寺)をはじめ、鎌倉の瑞泉寺、京都の天竜寺、山梨県甲州市の恵林寺など、
夢窓国師の作による庭園が全国各地にありますが、この庭も国師の代表作の一つです。
自然の地形、景観を巧みに利用して築造され、中世禅宗寺院の庭園として高い価値があります。
当時は虎渓山は四隣数里人無き幽境といわれていました。
夢窓国師は、四囲の山の姿、岩石の形、水の流れを洞察して庭園を造り、寺を建立したのです。
苔生した地面も素敵ですね。
庭園の池は臥龍池と呼ばれ、心字池ともいわれています。
池に架かる橋は無際橋といい、こうした屋形のある橋は珍しいそうです。
火災の後、建て直されているので新しく感じますね。
開山時から今日までの出来事を全て知っている銀杏の木。
今年も見事な黄葉で出迎えてくれました。
雨に降られないうちに退散します。
山門の横には土岐川(庄内川)の清流が流れていました。
駐車場への戻り道、新しいお店が出来ていました。
まだ営業前でしたが、ランチが出来そうなお店ですよ。
施設のデータ
施設名 臨済宗 南禅寺派 虎渓山 永保寺 ← ホームページ
所在地 岐阜県多治見市虎渓山町1丁目40
ナビは虎渓山町5丁目11(永保寺案内所)と設定
電話番号 0572-22-0351
入山可能時間 7:00~17:00
御朱印受付 9:00~16:00