西野金陵 「金陵の郷」 | cotsplaceのブログ

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江戸時代の始め、元和二年(1616年)鶴羽屋という酒造家があり、

次に羽屋、後に鶴田屋となる酒造株を、寛政元年(1789年)に、

8代目 西野嘉右衛門が買い受け、

これによって生を受けたのが清酒「金陵」なのです。

 

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 その琴平本店、酒造庫3つの内、

参道口に面した第弐庫(約2,916㎡)を創業当時の白壁の酒蔵にし、

昔ながらの酒造に古きを偲ぶ酒造道具や酒造りの有様、

お酒さまざま等の語らい処として、「金陵の郷」が創設されています。

 

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酒名「金陵」は、江戸時代儒学者の頼山陽先生が琴平を訪ねた折に、

この地が中国の古都金陵を思わせるものがあるとして、

琴平の地を金陵と呼んだのに由来する命名だそうです。

 

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寛政元年(1789年)阿波の小松島の藍商である八代目西野嘉右衛門が、讃岐琴平の金毘羅大権現に参詣し、さくら屋で宿泊した。

その折に酒造株の売りがあるのを聞き、交渉の末、鶴田屋の株を買収し酒造を始めた。

 

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そもそも西野家は、万治元年(1658年)創業というから350年の歴史がありますね。

初代西野嘉右衛門が阿波で染料の藍の商いを始めたのが起こりです。

この家業はその後代々引き継がれるが、安永8年(1779年)七代目西野嘉右衛門が阿波芝生で酒造業を兼営するようになりました。

 

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寛政期になると気象土壌に恵まれた阿波藍の声価は諸国に定着し、

西野家の「野上屋」は関東を地盤とした商いも軌道に乗り、

財力・豪勢な商いは「阿波大尽」とまで謳われ、苗字帯刀を許されました。

 

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大正7年(1918年)十五代目西野嘉右衛門の時、それまで個人営業であったのを、酒造業は株式会社金陵西野商店に、藍化学染料、工業薬品は有限会社西野商店へと組織替えをして別々の道を歩みました。

 

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大正8年(1919年)には瓶詰工場を改築、名実共に完備した最新式の大能力工場と認められました。

この頃の金陵西野商店は本店が琴平で、支店は福岡・呉・高松・三豊・明石がありまして。

 

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清酒金陵は江戸時代から“讃岐のこんぴら酒”と呼ばれ、

海上交通の守り神・金刀比羅宮の御神酒として地元讃岐だけでなく

全国から集まるこんぴら参りの方々に愛飲され続けています。

 

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今日にいたっても尚、より多くの皆様に喜んでいただけるよう、”こんぴらさんの御神域の象頭山から涌き出る銘水”、また”900年を越える歴史ある多度津葛原八幡神社の御神水”と”讃岐平野の讃岐米”を原料として、品質一筋220年の歴史で培った伝統・技・こころを継承し、酒造りに励んでいる。

 

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“青は藍より出て藍より青し”という諺のごとく、金陵は“出藍の誉れ”を目指して日々切磋琢磨しているようです。

 

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ホームページに飲み頃のお酒が書いてありました。

 

屠蘇酒(とそしゅ)1月

年酒として八世紀嵯峨天皇宮中で用いられ元旦に年中の無病を念じて飲むお酒。屠蘇散を清酒に浸したお酒で一年を若く美しく、健康にというわけです。

 

梅花酒(ばいかしゅ)2月

冬の内、白梅の花、百ばかり・・・・・お酒に漬けおきとある。梅酒とは梅の実を漬けるのではなく、元々は梅の花を清酒につけたもの。梅花の香が漂う風流なお酒。

 

桃花酒(とうかしゅ)3月

平安時代、上巳の節句(3月3日)に桃花を盃に入れるところから桃の節句の名がおこったと言われる。一重の桃花を清酒に浸した花酒。その酒を飲めば病を除き、顔色を潤す。桃花酒で美しく。

 

 

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花見酒(はなみざけ)4月

満開の桜花のもと、くみかわす野遊びのお酒、花粉を浴び、花びらを飲む。古の人は『桜花は大自然の命の花と思へり。』自然の気を全身にあびる楽しいお酒。

菖蒲酒(しょうぶざけ)5月

五月晴れに鯉およぐ端午の節句。天正19年聖武天皇、郡臣に菖蒲酒を賜うなり。菖蒲の根をきざんで浸したお酒です。漢方では菖蒲根という芳香性健医薬という。

岩魚酒(いわなしゅ)6月

中国では頭脳酒という。山深い清流に住む魚でエラとワタを取り、焼き、大きい入れ物に温酒を注ぐ、芳しき香りは渓谷に漂い涼しい渓谷、森林浴、オゾンと、自然の中で飲むお酒は、絶品でうまいお酒。

 

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竹管の酒(ちくかんのさけ)7月

竹には霊妙な物質が宿ると言われる。青竹の筒に清酒を入れ、水の流れにつけ、竹の香と冷たさを味わう。野趣あふれる夏のお酒、得も言われぬ香味あり。

鰻酒(うなぎざけ)8月

江戸時代、讃岐は東讃志度に生まれた平賀源内のはじめし土用丑の日、うなぎの蒲焼を温めた器に入れ、蓋をして待つこと五分、鰻酒の出来上がり。暑い夏をふっとばしましょう。

月見酒(つきみざけ)9月

観月舟遊びの詩に、月暦8月15日の夜と9月13日夜に月見の宴が行われ、必ず清酒が出てまいります。船を浮かべて空天の月を見る雄大な落ち着いたお酒。盃に中に映す月を愛でながら月を飲み干すのも一興です。

 

 

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菊花酒(きくかしゅ)10月

重陽の節句(月暦9月9日)天子より臣下に菊酒を賜う。菊花の気品と香りは、邪気を祓い寿命をのばす。菊の花(食用の菊)を清酒に浮かべた花酒。50、60は花ならつぼみ、70、80は花盛り。まさに長寿の花である。

 

花梨酒(かりんしゅ)11月

原産は中国。風邪の咳、喘息などが奇妙なほどに治まるといわれている。讃岐に生まれし空海ら(弘法大師)が満濃池で知られるまんのう村に持ち帰ったカリン。

 

鰭酒(ひれざけ)12月

河豚の鰭をこんがり炙って湯飲みに入れ温かいお酒をそそぐ。こたえられない味を出すには、こんがりあぶるのがこのお酒の秘訣である。

 

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施設のデータ 

施設名  金陵の郷 ←ホームページ

開館時間 平日 午前9時~午後4時

     土日祝 午前9時~午後6時

休館日 なし(年中無休)

拝観料 無料

所在地 香川県仲多度郡琴平町623