オルセー美術館展 @神戸市立博物館(2) 印象派絵画
・オルセー美術館展@神戸市立博物館(1)
のつづき。
オルセーといえば印象派、というイメージは多分間違ってない。
印象派といえば光を描く。右のモネの『ルーアン大聖堂』(1893)は光の移り変わりのなかでこの建物がどのような色の変化を見せるのか、20点の連作を描いています。中学の頃、美術の教科書で唯一面白いと思ったのがこれでした。「見え」は時間によって、光が変わることによって全然変わってくるのに「同じ色」があると信じていることが不思議だね、とモネが言っているような気がして。そのとき、モネという名前だけはしっかり覚えたのでした。
マルモッタン美術館展で晩年の睡蓮を見たときも、直島で睡蓮を見たときも、私はこの人の絵には絶対的に惹きつけられてしまうんだ、とちょっと悔しくなったりして。
長い歴史の一点で、また違う時代、違う土地に生きた会ったこともないひとりの人の手による絵を愛してしまうということ。違う時間、違う場所で、どうしてもひきつけられてしまうその絵たちが、同じ人によって描かれたものだということ。今はこれが不思議で、悔しくて仕方がない。
そう思っている人が、おそらく世界中にたくさんいるということも、これまでもいて、これからもたくさんいるということも。
この絵に近づくと、空の青や、光の城や黄色やそのほかの色がいたるところに「拡散している」のがわかる。光が私たちの網膜の上で、ちらつくのを示しているのか?
*
シスレーのやさしさ。
この『洪水と小船』(1876)は、この風景を描こうと思ったシスレーの目のやさしさが伝わってくるようでいいなあと。洪水のあとのひとこま。空はもう、いつも以上に綺麗に晴れているのだけれど、嵐が来た跡で地面はまだ水浸し。しかしそれがもう凪になっていて、時間の経過を感じさせる一枚。
*
マネの描いたベルト・モリゾ。知的で、意思的で、かっこいい女性。マルモッタン美術館展が京都にやってきたときに知った人。画家の目が何をとらえるのか、について考えさせられる一枚。
彼女の描く絵は意思的で美しい。女性の視線というのは柔らかでやさしいが、ある点ではとても強い。しなやかさを感じる。心での対話の力を思い知らされる。こういうものは男性には描けないんじゃないかなあと、勝手に思うけれど、きっとモリゾじゃなきゃ描けないってのが正しい。
*
オルセー展で出会えてよかったと思ったのは、アンリ=エドモン・クロスの点描画だったのですが、これについてはまた機会があれば。
オルセーといえば印象派、というイメージは多分間違ってない。
印象派といえば光を描く。右のモネの『ルーアン大聖堂』(1893)は光の移り変わりのなかでこの建物がどのような色の変化を見せるのか、20点の連作を描いています。中学の頃、美術の教科書で唯一面白いと思ったのがこれでした。「見え」は時間によって、光が変わることによって全然変わってくるのに「同じ色」があると信じていることが不思議だね、とモネが言っているような気がして。そのとき、モネという名前だけはしっかり覚えたのでした。
マルモッタン美術館展で晩年の睡蓮を見たときも、直島で睡蓮を見たときも、私はこの人の絵には絶対的に惹きつけられてしまうんだ、とちょっと悔しくなったりして。
長い歴史の一点で、また違う時代、違う土地に生きた会ったこともないひとりの人の手による絵を愛してしまうということ。違う時間、違う場所で、どうしてもひきつけられてしまうその絵たちが、同じ人によって描かれたものだということ。今はこれが不思議で、悔しくて仕方がない。
そう思っている人が、おそらく世界中にたくさんいるということも、これまでもいて、これからもたくさんいるということも。
この絵に近づくと、空の青や、光の城や黄色やそのほかの色がいたるところに「拡散している」のがわかる。光が私たちの網膜の上で、ちらつくのを示しているのか?
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シスレーのやさしさ。
この『洪水と小船』(1876)は、この風景を描こうと思ったシスレーの目のやさしさが伝わってくるようでいいなあと。洪水のあとのひとこま。空はもう、いつも以上に綺麗に晴れているのだけれど、嵐が来た跡で地面はまだ水浸し。しかしそれがもう凪になっていて、時間の経過を感じさせる一枚。
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マネの描いたベルト・モリゾ。知的で、意思的で、かっこいい女性。マルモッタン美術館展が京都にやってきたときに知った人。画家の目が何をとらえるのか、について考えさせられる一枚。
彼女の描く絵は意思的で美しい。女性の視線というのは柔らかでやさしいが、ある点ではとても強い。しなやかさを感じる。心での対話の力を思い知らされる。こういうものは男性には描けないんじゃないかなあと、勝手に思うけれど、きっとモリゾじゃなきゃ描けないってのが正しい。
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オルセー展で出会えてよかったと思ったのは、アンリ=エドモン・クロスの点描画だったのですが、これについてはまた機会があれば。



