美術館の遠足10/10: 藤本由紀夫 @西宮市大谷記念美術館 (1) | cotory lab. of ART

美術館の遠足10/10: 藤本由紀夫 @西宮市大谷記念美術館 (1)

2006年5月27日、西宮。
阪神電車・香櫨園駅から徒歩五分のところにある大谷記念美術館。
サウンド・アーティスト藤本由紀夫氏が、一年に一度、一日だけ、美術館を使ってインスタレーションをやるという企画「美術館の遠足(sound picnic)の十年目、フィナーレ。
(といっても、私ははじめて参加したのですが)

この企画は、国立国際美術館で偶然一月ほど前にフライヤーを手にして知ったのですが、なにせ情報の少ないフライヤーで、必要最低限の、場所や時間と、なぜか天気や気温などがx/10という数字と一緒に書かれているだけなのです。現代アートにはまり始めの私としては、魅惑的な匂いのするものだったのです。
遠足ってなんだろう、と思い、藤本氏についていろいろ調べたところ、とても興味深いアーティストだと確信して、絶対行こうと思っていて行ったのです。
なかなか楽しかったです。こんな形の展覧会(?)は初めてだったので、いろいろ戸惑いましたが。
惜しむらくは、もっと早くに知っていたら、もっとたのしかっただろうなってこと。フィナーレだけ行くより、前提があって、それと比較しての今回を楽しむ感じだったみたいなのです。

美術館に入り、電子音がすごいまとわりついてくるのを感じながら、とりあえず周りの人もランダムにフラフラしているので、合わせて、ふらふらと適当に歩き回っていると、何か、それっぽいオーラを出している人物がいて、それに群がって人が移動していくので、彼は何か、本人か、本人に准ずる人(解説員さんでも相当えらいひと)に違いないと思ってついていったら、やっぱり本人で、いろいろ解説してくれていました。といっても、途中からだったので、全部について聞けなくて残念!

藤本氏の解説で、「生のものの音はやっぱり強い」というのが頭に残りました。


このインスタレーション、美術館全体を開け放して、好きにフラフラしてください、というような感じなのです(和室にいたっては、ふすまも障子も取り払われていました)。で、てきとうに歩いていくと、たまにオブジェにぶつかったり、いいのかな、と思うところもずんずん入っていくと、地下倉庫にたどり着いて、そこにもオブジェがあったり、部屋に一本マイクがぶら下がっていたり、床がふわふわした部屋だったり、蔵みたいなところにガラクタが並べてあったり。
藤本氏は、もともとオルゴールを皿に載せたようなオブジェを作る人だったらしく、今回もオルゴールのオブジェは割と多かったように思います。

音が天井のほうとかからしてきて、電子音だからというのもあって、頭にまとわりついてきてすごかったけれど、広い庭に出たとき、風の音、木の葉の音、水の音が今まで聞こえていた電子音を振り払うように、耳に入ってきて、ひどく嬉しい気分になりました。

[つづく]