余計なことをしない
この前TVをつけたら、”人生最高レストラン”という番組が流れていました。観るともなく観ていたら、こんな言葉に出逢いました。 『味を迎えに行く』和食の料理家の 西 健一郎さん って、御存知ですか。その人がおっしゃっていた言葉です。味を迎えに行く…ああっ…‼ っと思いました。十年ほど前、お料理の本の売り場で、西さんの著書を見つけてちらっと見てから、すごく気になっていた人でした。手に取っただけで、お料理の丁寧さが分かる、そんな本だったのです。その人の言葉だったので、深く納得しました。 味を、迎えに行く。 和食は、余計なことをしない。 『こちらが作ろう』としない。 味は迎えに行くもの。 和食のすべての掟は、 素材の味を引き出し、形を残し、 色美しく生かすため。 私は、珈琲豆の焙煎販売の仕事をしています。珈琲豆を焙煎する。焙煎した珈琲を淹れる。…それも、同じことです。こちらが味を作るのではないのです、豆の味を 迎えに行く、のです。 考えてみれば、このことは、人間が関わるいろいろなことについて言えるように思いました。 例えば、メイク。 例えば、陶芸。 例えば、生け花。絵画、写真、文筆、音楽、裁縫、・・・園芸、農業、釣り、登山、スポーツ 、そして、子育てや教育、医療や介護、人間関係全般。『自分が自分が』ではなく、相手を知り、タイミングを見極め、生かしてあげる、できるだけ引き出してあげる、ということ。 これはすごく大事なことだなあ、と久しぶりに心に響きました。