販売ツールとしての
工房映像化を考えていたのですが
見学している間にすっかり魅せられて
しまい、いつの間にか私にも
こういった木工職人への道は無かった
のだろうか?
と思い始めていました。
幼き頃、近所に木工所があり
そこで働くおじさんの仕事振りを
長時間に渡り見学していた事は
すっかり忘れ去ってしまった事では
無く、今でもその時の情景はかなり
はっきりと憶えています。
大きな台の上に設置された木材に
カンナを噛ませて腕を伸ばし
前方から引き進めて行くと薄ーく
木が削れます。
それは祖母が毎朝やっていた
鰹節削りにも似ていて、
でも全くもって違う。
そもそも鰹節は20cm程しかないので
いくら祖母が母より上手くても
木工所のおじさんが削るように
薄ーく長ーく削れるはずは
無いのです。
それは物理的に無理なのです。
そんな事すら理解出来なかった私は
何でも出来るスーパーウーマンの
祖母ですら、その薄ーく長ーく
削る事に於いて、勝てない存在の
木工所のおじさんをリスペクトして
いました。
ずっと側で見ている私におじさんは
いつもカンナ屑をくれました。
それは正子ちゃんや近所の子達が
集まってする、日々のままごとの
材料として秀でていました。
友達が集めて来るその辺の葉っぱや
多色のアサガオやおしろい花よりも
ずっと入手困難な貴重品でした。
〈アサガオ〉
〈おしろい花〉
私が木工所のおじさんと懇意であった
からこそゲットし続ける事が出来たと
いう訳です。
そういった入手元との付き合いがある
私は友達からいち目置かれて
いました。
そして、そういった状況に
少なからず優越感を抱いていた事に
間違いはありません。
「カンナおじさんはHちゃんの
お友達なの?」と聞かれれば
そうだと明言していました。
だってカンナ屑を貰う事への謝礼
として時々サイコロキャラメルを
1個あげていたし
グリコアーモンドキャラメルの時は
2個あげていました。
何故ならサイコロキャラメルは1箱に
2個入りだったので1個あげていた
けれど
1粒で2度美味しいグリコアーモンド
キャラメルは小さかったので2個
あげていたのです。
人に何か頂いた時には気持ちだけでも
お返しする...という習慣は母や祖母の
行為を見て知っていたのです。
結構、義理堅い子供だったと
思います。
更に言えば
義理堅く人情に厚い子供であったと
思います。
従って、そういう関係性を勝手に
友達と思い込んでいた訳で友達に
聞かれれば
カンナおじさんは友達‼︎であったと
いう事なのでした。
それにしても、あのカンナおじさんは
大工さんだったのか、
材木の修正を専門としていたのかが
全く分かりませんが
カンナ屑の謝礼代わりに
キャラメルを1個2個あげていたなんて
今にして思えば何かと愚か者...の
私です。
幼き頃の事とはいえ
お恥ずかしい限りです。
〈全くもう!〉







