ルイジにつまらぬ日本語を教えては
いけない明確な理由がある。
牛若丸などという新ネタを仕入れた
彼が喜び勇んで
もし、何処かの広場なんかで調子に
乗って
「もしもしそこ行く日本の人、
ワタシの名前はウシワカマルです!」
〈牛若丸 フィノキアーロです!〉
なんてパフォーマンスもどきの事を
しようものなら...なんて考えたら
気が気じゃない!
「そんな訳の分からない日本語を
教えたのは何処のどいつだ‼︎
何て事になったらどうするのよ‼︎」
「アハハ、確かにその心配はあるね!
今度は店長が口うるさい何処かの
誰かさんにドヤされる番だ‼︎
君は牛若丸何かじゃ無い!
信じられないなら市役所に行って
調べて来ると良い!
親が付けたルイジフィノキアーロと
いう名前があるはずだ!
誰がそんな事を教えたんだ‼︎」って。
「ん、もう‼︎
君も火に油を注ぐのは止めてよー‼︎
それにしても
やたらな親日家も困りモノだと
思わない?
意味も分からず単語だけ覚えて
披露したがるなんて
むしろ、はた迷惑!」
そんな話をしながら歩いていたら
ガリレアデュポンティのブース前に
着きました。
そこにはショップスタッフと一緒に
年配の女性が...
何とCEOのヒルデエーバーハンさん。
お初にお目に掛かる社長は
柔らかい雰囲気の女性であり
ラフな出立ちだった事にも少なからず
驚きました。
家具メーカーとしてイタリアに
2箇所の工房を持ち日本だけでなく
各国との取り引きがあると聞いて
いたのでてっきり
年配の男性だとばかり思っていました。
全くの先入観....
ヨーロッパは日本のように
名刺交換的な儀礼はないらしい
ですが一応、何者かが分かるよう
名刺代わりの和紙カードを渡した所
事の他、喜んで貰えました。
〈日本色豊かな小物は予想以上に
功を奏しています〉




