ロンドンの寅さんはイマイチ押し不足

ですが、まあ何たって

英国のジェントルマン寅次郎です。

致し方なしとしましょう!



さて気を取り直してもう一度、

「ワタクシ生まれも育ちも

ロンドンで...」

ロンドンでもテキ屋はテキ屋、

やはり魅力度の高い手さばきと

見事な口上が聞けました。




「お嬢さん!素通りはイヤだよ!」と

言われる前に3個SET5ポンドの

マユツバ品を購入。

そう言えば寅さんは

かなりの年齢に達した女性にも

「お嬢さん!」と呼び掛けていました。




女心を掴んで離さない

ひとつの営業戦略だったのか

単に持ち上げ上手、あるいは

お調子者ゆえのリップサービス?

いずれにせよ突出した話芸を武器と

していました。




「そんな物を買ってどうする気⁈

イギリスに来たばかりでこれから

イタリア、スペインと荷物は増える

かもしれないし充分考えて本当に

必要かどうか見極めるべきじゃない⁈





それにこの缶入り洗剤、

どう見てもミヨシのクレンザーに

違いないと思う。

日本のスーパーで普通に売ってる!」



「いいの‼︎ロンドンの寅さんが

気に入ったからご祝儀!

ジャパニーズの粋な、計らい!」





「それ、個人購入だよね⁈

会社用じゃないよね!

荷物持ちったって仕事の分しか

持ちませんよ‼︎

これからの買い物もそのつもりで

頼みますよ‼︎」



「はい!はい!ハイ!ハイ!」



それにしてもイギリスの寅さんが

何処となくインパクトに欠けて見えた

のは自分で〈ご祝儀〉という言葉を

発してから気付きました。



それはコスチュームの問題です。
寅さんだったらやはり
腹巻きとソフト帽が必須アイテム。
つば広帽をちょっと傾けて被ってこそ
真のテキ屋風、寅さんに見えるって
もんです。