ロンドン滞在中に成すべき
ミッションがあったのだとしたら
憶えていない筈はない。
そんな事はあり得ない。
そもそもイギリスは高級ブランド店の
視察がメインだった。
でも、それすら冷静に考えると
妙ではある。
我が社が保有する店舗はブランド品を
扱う店では無い。
従って買い付ける必要は無く
根本からしてルートそのものが無い。
出発前に何故その点に全く触れずに
来てしまったのだろう?
部長も完全にスルーしていたのは
何故だったのか⁈
そんな事を今更、ホント今更聞く事
は出来ない。
今さらの(さ)を今からの(か)に
変えるなんて事そんな教育セミナーの
自己啓発的ワードじゃあるまいし...
国際電話で部長に
「あのー、我々は何をする為に
イギリスまで来たのでしょうか?」
なんていくら何でも、いくら私でも
聞けるはずは無いのです。
仕方ない。もうこの件は
気付かなかった事にするしか
方法は無いのかも知れない。
やたら思い出した事に焦って余計な
事をしては結果、墓穴を掘るという
状況を生み出しかねない。
やたらと動くのは危険!危険!
何と言うか、言葉の選択に若干の
問題があるかも知れないが
〈しらばっくれ作戦"〉が妥当かも
知れない。
それしか道は無いかも知れない。
そんな事を取り留めもなく考えて
いた時、いきなり首根っこを掴まれ
道路の端へと移動させられていました。
酷い!酷すぎる!
〈 何もかも絵になるロンドン 〉



