娘の小学校入学当時の話から始めます。

 

娘は、学級で知り合った友達と仲良くなり、そのつてで違う学級の友達もでき、放課後は近所の子たちと遊ぶようになりました。その中に、親の目には「あの子とは仲良くなってほしくない」と映る女子がひとりいました。

 

動作も言葉もひどく乱暴で、平気でうそをつき、大人がいるときには猫をかぶり、子ども同士では相手をみてきつく当たる、、、そんな子でした。様子をみていると、どうやら、近所の他の子にはもう愛想を尽かされており、知り合ったばかりの我が子を新しい友達にしようと思いついたようでした。暇さえあれば、すぐに「遊ぼう」と、誘いに来ました。玄関を開けると、さっと家に入ってくるのをみて、たしなめたことがありました。勝手に上がり込んで、部屋をまわったり、戸や引き出しを開けだすような子でしたから。

 

幼稚園時代の友達とは親子でなかよくしていたので、彼女の家族にも会ってみたいと思い、近所なので何度か家のそばまで行ったのですが、会えることはなく・・・ 後で聞いた話によれば、「お母さんは家にいるけど、出てこない。子どもは外で遊ぶように言われていて、放課後は家の外に出されている。」という話でした。たしかに、彼女とお姉さんがいつも外にいました。

 

そうはいっても、娘にとっては、他の友達が習い事で不在の日はこの子が唯一遊べる友達(と思いこんでいた)。私は幾度か、大人目線で彼女の足りない部分を娘に言ってしまいそうでしたが、それは陰口をたたくことを教えるようなものなので、避けました。考えとしては、彼女は家でのしつけや教育がこれからなのかもしれないと思うようにして、自分の目の前で何かおかしな言動をしたときに、本人に直接教えることを心がけていました。

 

ある日、実家の父とふたりでいたとき、他愛ない話の流れから、この話をしてみたところ、意外にも、「親は子どもの友達について何も言うたらあかん。子どもは子どもで、ちゃんと友達を選ぶから、心配するな。」と言われたのでした。そういうものかと納得し、見守ることにしました。

 

すると、娘は時間をかけて、いやな思いをしながら、彼女の人となりを知り、いつしか、彼女とどうして一緒に遊びたくないのかを言葉で表せるようになり、自分から離れていったのでした。遠くにみかけたら、そっちへは向かわないようにしたり、「遊ぼう」と言われても、「遊べない」と断りつづけたりして。

 

これが一年生のとき。

 

その後、私が父と会うときに娘の近況を話すことはあっても、特に相談するようなことはなかったのです。しかし、父は父なりに、祖父として私の娘に言い聞かせていたことがあったことを、先日知りました。

 

先月に投稿した、「(算数)得意な子が授業中にしていること」の続きの話となります。

 

 

学校の授業が楽しくて、勉強好きになった娘は、先生のお手伝いのようなことをよくしています。低学年のときから、先生があえてそうさせてくれているのです。「勉強ができたら、わからない子に教えることで、その子にとってもさらに勉強になるから」だそうです。だから、娘は何かを学ぶと、どう説明すればもっとわかりやすいのかということを、しょっちゅう考えています。友達もしょっちゅう聞いてくるから。。。

 

そんな状況を知っている父は、孫である私の娘に、「少々勉強ができても、友達にはえらそうにしてはいけない」ことを言い聞かせてきたそうです。私の知らないところで。

 

それがわかったのは、学校で2学期の個人懇談があったあとでした。

 

担任の先生は毎年かわりますが、どの先生も娘に先生役をさせてくれていて、「子どもの説明のほうが、子どもにとってはすっと理解できることがあるので」といって、あえて娘から説明させるときもあると、懇談では言われたりします。そのことを踏まえて、私は、娘の態度が悪くないか、勉強がちょっとできたからってえらそうにしてないかが気になり、懇談会で先生に尋ねるのです。大丈夫ですよと言ってもらえるとほっとする、と父に話したら、父は喜んで、「勉強ができて友達に教えるのはいいけど、それでえらそうにしてはいけない」と、自分が孫に言って聞かせてきたというのでした。

祖父の教え、、、ありがたいことですね。高齢になり、昔ほどよくしゃべらず寡黙になり、物忘れも進んでいるのに、、、、父に感謝です。