アンテナキッチンコトコトプラス


アップで撮ってみました。美味しそうに見えますかね・・・。
人工照明は無し。理由は簡単。面倒なので。
今となっては旧式コンパクトデジカメですが、これで充分な写りです。


アンテナキッチンコトコトプラス


お店で出すメニューは週変わり。その時々の食材を生かす、という方針で一年間は継続。
化学調味料を使用しないということから、調理には手間がかかる。メニューに使う食材のリストを見ただけで、ちょっとビックリ。こんなに多くの種類を使うのか、と誰もが思うことでしょう。
献立の作成は晴美ちゃんがチーフ。食材の発注作業も彼女が行なうのですが、少しずつ若手(晴美ちゃんはちょっとだけ年上なんです。)に任せていこう、というところでしょうか。
写真は9月分メニューに添えられる副菜の一部。
何度か試作を行い、決定に至るまでにも時間がかかる。cotcotのスタッフは、そういう仕事をこなしていくわけです。



アンテナキッチンコトコトプラス


人の営み中で生み出され、人の活動と共に築かれてきたものがある。そこには生きるために必要な技術と知恵があり、心地良さというものがあり、懐かしい美しさが備わっていた。人間にとって相応しい環境が、その営みとともに生み出されてきていたのである。
 ところが、それらが世の中の急速な生活スタイルの変革に伴い、人々の意識から遠ざけられ、忘れ去られるようになってきた。この状況は、単に「昔は良かった」などという懐古趣味の領域を超えて、人間の生存そのものに関わる様々な問題を生み出している。現代の世相に見る人間精神の不安定さとも無関係とは思えない。
 今の世の中は確かに便利になった。しかし、その便利さが生み出される以前の人々の生活と比較し、今の時代を省みる必要があるのでないだろうか。そのような一昔前の人々の暮らしぶりは、もう少し時代が進んでしまうと、書物や学問の世界を通してしか得られない情報になっているかもしれない。今でさえ、人々の営みから失われた事柄が多いのだから。
 身近に意識を持つ仲間がいたので、食に関わる分野だけでも、まともな取り組みを始めたいと思った。だから、cotcotでは科学調味料は使わない。当然手間がかかる。しかしその手間は、食材を提供してくれる良心的な生産者に対する敬意の証である。
 スタッフは、調理のプロでもなく、接客のプロでもない。ごく普通の技術と意識を持っているだけ。彼女たちが取り組む普通のことが普通に評価される。世の中が、今一度そのような価値意識の在り方に戻ること。それがこれからの時代には必要ではないだろうか。そしてcotcot+が提供するものは、単にメニューだけではなく、そのような人々との価値意識の共有にもとづいた、新たなネットワークとそのコミュニティの形成である。
 そして、スタッフたちを支えるものは、そのような人々の、オイシイと言ってくれる一人一人の笑顔なのだと思う。

写真はとなり町の美瑛町

沸き上がる夏の日の雲と農家の作業路。
丘の向うには果樹園がある。
路面からの照り返しが暑く、夏草の香りが漂う。
畑のアチコチからはキリギリスの啼き声が上がり、
ときどき麦の穂が風に揺れている。
農作業にしか使わない道。
人の生活が生み出した景色には
どこか懐かしい美しさがある。

T.W