cotasoさんのブログ -83ページ目

先輩と後輩

淳司との出会いは

バイト先のCAFE


3つ年上の彼は

私よりも

3年早く勤めていて


知り合った時は

家業の建築会社を

継ぐ為に

専門学校に通いながら

アルバイトに来てた


当時19歳だった淳司の

最初の印象は

仕事には厳しいけど

後輩の面倒見は

凄く良い

頼れるお兄さん


系列店に

彼女がいて

その娘は

よくうちの店で

彼の上がりを待っては

二人してバイクで

遊びに行っていた


お世辞にも

美男美女とは

言えないけれど

淳司が彼女のことを

大事にしているのは

周囲にも伝わる程だった


だから

この時は

彼にとって私は

ただのバイトの後輩で

私にとっても

バイトの先の

連絡先も知らない

いち先輩だった



そんな二人のバイクを

カウンター越しに

見送りながら

あぁ後5分だ

早くバイト上がる

時間にならないかなぁ

とソワソワしていた


きっと

事務所に置いてある

携帯には

もう届いてるはず

いつだって

バイト上がりに

メールを確認すると

受信BOXの一番上に

貴方の名前が

表示されてるの

だから自然と頬が緩んで

タイムカードを押すと

制服を脱ぐより先に

非常階段に

駆け込んで

リダイアルから発信する

2コールと待たずに

彼は出るんだ


『健!今終わったよ。』

幸せ

同棲…

そっか

世の中では

そう呼ぶんだった

きっと彼氏・淳司の中でも

そうなんだろう




淳司…


綺麗事や偽善じゃなく

他人の幸せを

本気で願えるのは

この世で親から子供へ

だけだと思って

生きてきたけど

貴方だけは例外だよ

って言ったら

信じてくれる?



きっと変わらず優しいから

照れ笑いしながら

『急になんだよー』

って言うんだろうな



ねぇ

こんなに簡単にイメージ

出来るのに


淳司の声が

もう思い出せないよ

コンプレックス

『彼氏出来たんだ!

おめでとう!

って彼氏の紹介って…

彼氏は

何してる人なの?』


『ありがとう!

んーとね

彼氏は

キャバクラのマネージャー

やってるの。』


『え?!

キャバクラ?!

ってことは

紹介する仕事って

キャバ嬢?

無理!無理!

あんなきらびやかな世界

私には無縁だよ!』


『いやいや

そんなことないよ

実は私も最近やってるの

普通のバイトより

労働力3分の1で

給料は3倍って感じ!

それに

私が働いてる店は

ノルマも無いし

そんなに

高級店じゃないから…

…って言っても

分からないよね。。。

とにかく

美奈子なら

全然問題なく

働けるって!』


『いや

それは由美は

可愛いから

良いかも知れないけど

私は自信ないから

折角だけど…』


『もぉ!

なんでそんな

自信ないのよ

美奈子は自分を

卑下し過ぎだって!

鏡で見る顔と

他人に写る顔は

全然違うんだからさ!

それに来月から

同棲するんでしょ?

これからお金

かかるんじゃない?』