cotasoさんのブログ -82ページ目

欲情

『あ…7500円のしかない』


いつも使ってる

5つある6000円の部屋は

時々こうして

先客で埋め尽くされる


今でこそ

たかだか1500円の違い

と思えるが

当時の私たちにとっては

死活問題


『仕方ないか』


そう言って健は

普段押す部屋よりも

一つ上にある部屋の

ボタンを

バスケットボールで

鍛えられた

長くて

少しゴツゴツした指で

押した


いつも

この指が

私の中に

入ってきてるんだ

あと30分もした時には

その指を

愛液で濡らしながら

私はどんな表情を

見せているんだろう

お決まりのコース

『全然大丈夫だよー!

じゃあいつもの

ファミレスでね!』


健が夜に

家を抜けて来れる時は

決まって

このファミレスで

待ち合わせしていた



学校の話

バイトの話

共通の友達の話

話し出したら

会話はとめどなく

続くけれど

いつもどちらともなく

席を立ち

会計を済ませて

手を繋いで

すぐ裏にある

ラブホテルに行く

もどかしさ

健は小・中学校の同級生

高校に通う

電車が一緒って事から

毎日話すようになって

二ヶ月前から

自然と

付き合うようになった



『お疲れ~

今日家抜けられそう!

美奈子は時間平気?』


健の家は厳しい

夜は門限9時

いや

16歳の

高校生なんだから

普通か


逆に

うちは連絡さえ入れれば

外泊もokな

放任な両親だから

会いたい時に会えない

そのもどかしさが

少し辛い時があった