でも、祖父の死をいつまでも悲しんではいられませんでした。
母親が祖父の死のショックで情緒不安定になってしまい、
お葬式の準備からずっと皆にケンカを売るようになり、
お葬式の最中にも他の人の見ている前で父親とケンカを始める始末でした。
あまりのひどさに私が注意をしたところ、
その火の粉を一人で受けることになってしまいました。
その後2ヶ月近く家事一切をボイコットされてしまいました。
仕事は忙しい時期だし、昇段試験は控えているしという中で、
食事の支度や、洗濯などを家族全員分やるのは本当に辛かったです。
おまけに母親の虫の居所が悪い日には、これが実の子に言う言葉かって
思うようなことも言われ、本当に気が変になってしまいそうでした。
その頃、そんな私の状況を知った祖母が私にかけてくれた言葉もまた
私の考えを変えるきっかけとなりました。
「もう、あんたは結婚してあの家(私の実家)を早く出なさい。
これ以上、関わっていたらあんたにとってろくなことこはないから。」
と言ってくれたのです。
小さい頃、祖母はいつも私に
「あんたは長女で家を継がなきゃならないんだから、
どんなに親が憎いと思っても、親を見捨てるようなことはしちゃいかん。」
と言っていたのです。
その言葉に私は無意識に縛られていたようでした。
祖母から「家を出なさい」と言われた時は、すごく気持ちが楽になりました。
家族に対してそんなに自分が責任を感じる必要はないんだなって。
それによく考えてみたら、私の考えは間違っていました。
結婚して苦労をしたくないから結婚しないと思っていましたが、
結婚しなくても自分の生まれ育った家庭で苦労しているなぁって。
それなら、自分の好きな人と作る家庭での苦労の方が
よっぽどましに思えてきました。
それからもう一つ、間違っていたことがありました。
私は両親が不仲だから、自分も同じようになると思い込んでいましたが、
それは逆だったんです。
両親が不仲だからこそ、それを反面教師とすればいいんです。
何をしたら揉め事が起きるかがわかっているんですから、
それを避ければいいだけの話しなんです。
そう思うと、私は幸せな結婚ができる気がしてくるんです。
こう思えるようになったのもきっと祖父のお陰のような気がします。