沈まぬ太陽 (2) | cotameba
沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下) (新潮文庫)/山崎 豊子


司馬さんに浮気していたので,1巻からは結構間が空いてしまいました.
映画も公開してしまいましたね.間に合わなかったか.いや,あまり観る気はないんですが,何となく.
(それよりドラマの「不毛地帯」も始まってしまいました.録画してまだ観ていないんですが,こっちの方が「間に合わなかった感」は強いです.)


サブタイトルにもあるように,「アフリカ篇」の続きですが,前半は1巻から続く回想から始まります.テヘラン.
「回想」であるため,小説中では「過去」です.そして主人公が「現在」どうなっているかは,読み手のこちらもある程度わかっているわけなんですが,それでもつい,何とかなんないかなぁ,と思ってしまいます.
心理描写が巧みというか,とにかくこれでもかというくらい酷い状況に追いやられてしまいます.つらい.

主人公恩地さんの信念を曲げない姿は素晴らしいです.感動.
僕が同じ状況に立たされたらと思うと・・・,うーん,早々に諦めて投げ出してしまうだろうなぁ.
さらに恩地さんは,家族のことで悩み,自分のせいじゃないのに責任を感じ,自分の弱さを悔いたりと,とにかく思い悩みます.葛藤.あんなに頑張ってるのに.なんて強いんだ.

この巻の途中くらいから,「現在進行形」になるわけですが,物語は急展開.ぐいぐい引っ張ってくれます.
あんな事故があったなんて知りませんでした.この辺の話が以降の巻への伏線になっているのですね.
恩地さんはずっと「空の安全」を案じていましたからね.つらい.
最近ニュースで,JR西日本の脱線事故に関する話題が出ていましたが,このあたりの話と通じるものがあると思いました.
企業は内向きになったらいかんのですね.

嫌な奴らが沢山出てくる中で,少ないながらも「いい人」たちとの出会いもあります.
挿話的に描かれる彼らの物語も面白いです.ほっこり.
つらいのは自分だけじゃない,と勇気をもらう一方,やりがいを見出しづらい自分の境遇に何とも言えない思いを抱く恩地さん.つらい.

自然描写もいいです.アフリカ,ちょっと行ってみたくなります.大変そうですけど.
そして恩地さんの心情や境遇との対比というか,象徴するような感じで自然が描かれている,のかな.
(うまく説明できない・・・.)


さて次は3巻.いよいよ「御巣鷹山篇」です.