VIX指数の動き(2013年6月20日時点):20.49%、前日比+3.85ポイント
6月20日のNY株式市場は大幅続落となりました。NYダウ工業株30種平均は前日比-2.34%、ナスダック総合株指数は同-2.28%となっています。ダウ工業株30種平均は今年最大の下げ幅となりました(-353.87ドル)。
前日にバーナンキFRB議長がQE3の縮小を示唆する発言をしたことから、アジア・欧州の株式市場が軒並み急落し、その流れを受けて売り優勢でスタートしました。朝方発表された新規失業保険申請件数がコンセンサス予想よりも悪かったこともマイナスに作用しました。ほぼ全面安の展開で、各市場において投資家がリスク回避の行動をとっています。
なお、6月のフィラデルフィア連銀景況指数はコンセンサスよりも良い内容でしたが、市場は反応していません。
債券相場も急落(長期金利は上昇)しています。金融緩和の縮小がマイナスに作用するとみられたようです。外国為替市場では、米ドルが主要通貨に対して続伸しています。さらに国際商品市場においても、金や原油など主要商品はいずれも急落しています。
世界全体の投機資金・投資資金の流れが変わったようです。明日以降の証券・金融市場の動きに注意する必要があります。
S&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)をみると、6月20日の終値は20.49%まで上昇しました。前日比3.85ポイントの上昇で、年初来高値を更新しました。投資家心理が大きく悪化したことを示しています。
下記はVIX指数とS&P500指数を合わせたチャートです(2009年以降のチャート)。中長期でみれば、VIX指数はまだ水準は低いといえます。ただ今後30%に向かってさらに上昇するのかどうか注目されます。
下記はVXV指数のチャートです。6月20日時点のVXV(S&P500指数の3カ月ボラティリティ)は20.34%で、前日比2.56ポイント低下しました。2営業日連続の上昇です。
VIX指数の動きから判断すれば、NY株式相場の先行きについて警戒すべきです。
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