米国のCFNAI(2013年4月)から:CFNAIは2カ月連続で悪化! | COTレポートの読み方

米国のCFNAI(2013年4月)から:CFNAIは2カ月連続で悪化!

FRBの傘下には12の地区連邦準備銀行がありますが、それぞれの連邦準備銀行のエコノミスト・グループは特徴のある経済統計を開発・算出しています。

このうち、シカゴ連邦準備銀行が算出しているCFNAIThe Chicago Fed National Activity Index=全米経済活動指数)は、85の月次統計を加重平均して作成したもので、筆者は重要視しています。

久し振りにCFNAI(全米経済活動指数)の動きを確認しておきましょう(直近は20134月)。

4月のCFNAIは-0.53%となり、3月(-0.23%)に比べると、0.30ポイント低下しました。2カ月連続の悪化です。景気回復が停滞していることを示唆しています。


COTレポートの読み方-CFNAI1-201304

 個別指数をみると、売上・受注・在庫の項目は上昇していますが、生産と所得、雇用関係、個人消費と家計の項目が前月比で低下しています。


COTレポートの読み方-CFNAI2-201304

CFNAIで重要なのは3カ月移動平均の数値です。CFNAI3カ月移動平均が-0.70%を下回ると景気後退に入ったことを示し、0.20%を上回ると景気後退が終了したことを示します。

20134月のCFNAI3カ月移動平均)は-0.04%となり、3月(-0.05%)に比べて0.01ポイント上昇しました。2カ月振りの小反発です。足元の米国経済は拡大しているものの、回復の度合いは弱いといえます。

市場関係者の間では、QE3(量的金融緩和の第三弾)がいつ終了するかが焦点となっています。ただCFNAIの数値から見る限り、FRBの金融緩和政策はまだ続きそうです。


COTレポートの読み方-CFNAI3-201304

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