日本の鉱工業生産(2013年2月速報値)から:出荷・在庫モメンタムは2カ月振りに低下!
2月の鉱工業生産統計(速報値)が発表されていますので、久し振りに日本の生産活動を確認しておきましょう。
下記は鉱工業生産指数(予測値を含まず)と在庫率指数のチャートです。2013年2月の生産指数は前月比-0.11%と下落しました。3カ月振りの前月比マイナスで、コンセンサス予想(前月比+2.5%)を大きく下まわりました。
一方で、在庫率指数は前月比-0.98%となりました。5カ月連続の低下です。
なお、経済産業省は「総じてみれば、生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動きがみられる」と、基調判断を据え置いています。
予測指数をみると、3月+1.0%、4月+0.6%となっています。予測値通りならば、生産活動の回復は続く見通しです。
下記は予測指数を加えたチャートです。
下記は出荷・在庫モメンタム(=出荷指数÷在庫指数)のチャートです。2月は-8.99で、前月(-4.89)に比べて低下しています。2カ月振りの低下です。
出荷・在庫モメンタムは生産指数の先行指標とみなされていますから、生産活動は今後減少する可能性を示唆しています。この点は気懸りです。
下記は出荷・在庫モメンタムと株価のチャートです。出荷・在庫モメンタムは株価の先行指標とみなすこともできます。出荷・在庫モメンタムの動きからみれば、株価はこの先下落する可能性があります。
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