OECD景気先行指数（2011年3月）から：G7の景気先行指数は7カ月連続で前月比プラス！

筆者は、OECD（経済協力開発機構）が算出する景気先行指数（CLI＝Composite Leading Indicators）に注目しています。これはそれぞれの国の主要な経済指標からOECDが作成した景気先行指数です。

5月9日（月）に2011年3月分の数値が発表されていますので、主要国の景気の現状をみるために、確認しておきましょう（筆者はAmplitude Adjustedの数値を用いています）。

なお、数値の元となる各種経済指標の過去データが修正されるため、CLIは常に過去データまで遡及して修正されていることに注意する必要があります。

また今回、東日本大震災の影響で正確な数値が把握できないという理由で、日本の3月分の数値については発表されていません。

下記はG7の景気先行指数です。3月は103.6056となり、前月（103.3865）に比べて0.21％上昇しています。7カ月連続の上昇です。先進7カ国の景気（除く日本）は2000年5月～8月に減速した後、上向いています。

　下記はOECD加盟国の景気先行指数のチャートです。3月は103.1711となり、前月（103.0153）に比べて0.15％上昇しました。7カ月連続で上昇しています。

　下記は米国の景気先行指数のチャートです。3月は103.3989となり、前月（103.1095）に比べて0.28％上昇しました。8カ月連続の上昇です。

　下記はユーロ圏17カ国の景気先行指数のチャートです。3月は103.1281となり、前月（103.2342）に比べて0.10％下落しました。2カ月連続の低下です。ユーロ圏の景気はピークをつけた可能性があります。

　下記は英国の景気先行指数のチャートです。3月は101.7159となり、前月（101.7506）に比べて0.03％下落しました。13カ月連続の低下です。英国の景気は減速しています。

　下記はドイツの景気先行指数のチャートです。3月は105.0370となり、前月（104.8759）に比べて0.15％上昇しました。25カ月連続の上昇です。ドイツ経済は拡大が続いています。ドイツ経済がEUの牽引役となっています。

　下記は日本の景気先行指数のチャートです。前述したように、日本の場合3月分の数値は発表されていません。下記は2月までのチャートですから、ご注意ください。

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