米国のISM製造業指数（2011年4月）から： 2カ月連続で悪化！

　ISM（全米供給管理協会）製造業指数の2011年4月分がすでに発表されています。米国の製造業の景況感を確認しておきましょう。

　下記はISM製造業指数の推移を示したチャートです。4月は60.4％となり、前月比0.8ポイント下落しました。2カ月連続のマイナスですが、コンセンサス予想（59.5％）よりは良い結果となりました。

21カ月連続で50％を上回っていますが、足元については変化の兆しがみえます。

　いくつかの内訳の項目をみてみましょう。

　まず生産指数です。4月は63.8％で、前月比5.2ポイント低下しました。5カ月振りのマイナスですが、23カ月連続で50％を上回っています。

　次は新規受注のチャートです。4月は61.7％で、前月比1.6ポイント低下しました。2カ月連続のマイナスですが、50％を22カ月連続で上回っています。新規受注が下落基調となっていることで、先行きの景気が落ち込む可能性が出ています。

　輸出指数のチャートです。4月は62.0％で、前月比6.0ポイント上昇しました。2カ月振りのプラスで、22カ月連続で50％を上回りました。高水準を維持しています。

　輸入指数のチャートです。4月は55.5％で、前月比1.0ポイント低下しました。4カ月振りの低下ですが、20カ月連続で50％を上回っています。内需に落ち込みの気配がうかがえます。

　商品価格のチャートです。4月は85.5％で、前月比9o.5ポイント上昇しました。5カ月連続のプラスで、23カ月連続で50％を上回りました。

　ファンダメンタルズ面をみると、米国の製造業は上昇局面が続いていましたが、先行きについては減速の兆候があります。

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